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フランス、美術館やベルサイユ宮殿でセルフィ―スティック禁止へ

2015.03.19

Updated by Hitoshi Sato on March 19, 2015, 21:33 pm UTC

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フランスの美術館やベルサイユ宮殿が「セルフィースティック(自撮り棒)」の利用を禁止する方向で動いている。セルフィーはいわゆる「自撮り」のことで、スマートフォンやデジカメを取り付けて、自分や友人らとを一緒にカメラで撮影するために使う長い棒のことをセルフィースティックという。

アジアだけでなくアメリカや欧州でもセルフィースティックは人気が高く、あちこちの観光地で多くの人がスマートフォンを棒の先につけて、自分や友人、家族らと一緒に写真撮影をしている風景を見たことがある人も多いだろう。日本ではまだあまり見かけないが、東南アジアでは若者を中心に大人気である(参考:マレーシアで大人気の「自撮り棒」(セルフィー)https://wirelesswire.jp/compass_for_global_communication_industry/201410301500.html)。

フランスは世界各国から観光客が集まる。世界で一番外国人訪問者数が多く、2013年の1年間だけで8,300万人以上が訪れている(日本は1,000万人を超えたばかり)。フランスの美術館やベルサイユ宮殿といったフランスを代表する観光名所がセルフィースティックの利用を禁止するのは、セルフィーが「他の観光客にぶつかって危険なこと」と「陳列されている展示物にぶつかって危険なこと」の2つを上げている。

たしかに観光地でセルフィースティックを使っている世界中の若者らは正直、邪魔である。長い棒があるから、その前を遮って歩くこともできない。他の観光客や周辺の物にぶつかりそうになることも多い。写真を撮影している時も、撮影した後も、撮影した写真への興味が強く興奮して盛り上がっているため、周囲への気配りが出来ないことが多い。美術館などでは、展示品にセルフィースティックをぶつけるのではないか、という美術館側の懸念も多いに理解できる。

日本人がセルフィースティックを利用して海外の観光地で自撮りしていることはまだあまり多くないが、これから世界で新たな問題として観光地や美術館での利用禁止の動きが加速してくるかもしれない。現在、世界中で大流行のセルフィースティックはこれからどうなるのだろうか。

▼ベルサイユ宮殿
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【参照情報】
Paris museums move towards ban on selfie sticks

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佐藤 仁(さとう・ひとし)

2010年12月より情報通信総合研究所にてグローバルガバナンスにおける情報通信の果たす役割や技術動向に関する調査・研究に従事している。情報通信技術の発展によって世界は大きく変わってきたが、それらはグローバルガバナンスの中でどのような位置付けにあるのか、そして国際秩序と日本社会にどのような影響を与えて、未来をどのように変えていくのかを研究している。修士(国際政治学)、修士(社会デザイン学)。近著では「情報通信アウトルック2014:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)、「情報通信アウトルック2013:ビッグデータが社会を変える」(NTT出版・共著)など。