20150407-shimizu-eyecatch

新社会人が立身出世を目指すための簡単なセルフプログラミング

Here's some tips on how to be promoted

2015.04.07

Updated by Ryo Shimizu on 4月 7, 2015, 09:41 am JST

新社会人が初日から遅刻した、というニュースが報じられていますが、これは新社会人に限らず、社会人なら誰もが朝イチは遅刻するべきではないと思います。ただし、出世を考えている人は、という条件をつけましょうか。出世に興味のない人は以下のエントリは関係ないので読まなくて大丈夫です。

なぜ遅刻をするべきではないか、例えば会社によっては朝礼や会議があったり、偉い人が挨拶に来ていたりするわけです。

遅刻するだけでそうした朝礼や会議に参加できなくなります。

会議の内容によっては、一人が5分遅刻するだけで残りの全員の時間を5分損する、みたいなことだって起こります。

私は不思議なのですが、なぜ受験生に対しては「四当五落」などと言う側も言われる側も平然としているのに、会社に入った途端に「ブラック企業」なんていうラベルでひとくくりにしてしまうのでしょうか。

私が受験生だった頃、親にも先生にも散々「四当五落」と言われ、無理矢理寝かされずに勉強させられた経験がありますが、今思えば馬鹿馬鹿しい。そもそも人間が短期的な記憶を長期的な記憶に保存するのに海馬が活躍するわけですが、そうした長期記憶への保存は睡眠時に行われます。

そうした活動はだいたい6時間かかります。

四当五落にはなんか科学的根拠はないのです。

さて、熾烈な就職活動を生き残り、運良くなにかしらの会社に就職できたとしても、それで人生の全てのレースが終わったわけではありません。

むしろここから本当のレースがスタートするのです。

それは出世競争です。

出世競争は社内だけで起きているとは限りません。

社外も含めて、誰が一番になれるかという競争です。
敗者が生きる場所はありません。敗者となった者は別の仕事を探さなければならないでしょう。

仮に全く野心がなかったとしても、出世する素振りさえも見せなければ、閑職に追いやられ、一生低賃金のままか、悪ければ会社を去ることになります。

最悪のケースは、新卒から10年間程度、取り立てて目立ったこともせず、しかし勤務態度が褒められるとは必ずしも言えない人が勤めていた会社が不振になり、リストラされたあとの転職活動です。30歳で取り立ててなにも実績がない人を欲しがる一流企業はまずありません。だから最初から二流以下の会社しか選択肢がなくなります。

ところが「出世を目指さないこと」にこうした明らかな不利益があるにも関わらず、大半の日本人は出世にあまり興味がありません。

農耕民族の特徴なのでしょうか、出る杭が打たれるというよりも、積極的に出る杭を打つ方に回るのが得だ、と考えることが多いようなのです。

従って、新人の頃から出世しようと思えば間違いなく同期の中では浮きます。

浮きますがしかし、そんなことは気にしないことです。

もともと出世しようと思っている絶対数が少ないので、出世しようと思っている人はそれだけで有利です。
要は同期は羊の群れのようなものです。ただ出荷を待つまでのあいだ、平和に暮らしているのです。羊の群れの中で、あなただけが狼になれれば、まず誰にも負けません。

周囲がのほほんと生きている間に、あなただけが淡々と出世コースを歩んで行けばいいのです。

競争相手が少ないので、あなたが出世を望む新社会人なら、簡単なセルフプログラミングをすることですぐに出世できるようになるでしょう。

そして残念ながら、これは26歳以下限定の方法です。
26歳以下なら、仮に既に就職してしまった後でも今よりはマシになるかもしれません。

現在大学生の人でも、今すぐ始めることで就職に有利になるかもしれません。

セルフプログラミングとは、一種の自己暗示です。
しかし、セルフプログラミングを行うことで自分自身の行動や振る舞いを変えることができます。
最初は疲れますが、そのうちに慣れてきます。

ではその方法を教えます。

いくつかやり方があると思いますが、一番簡単と思われる方法を書きますね。
これは私自身も幾度かやってみた方法です。

 

1) 日記帳を買う(ほぼ日手帳のように日付ごとにメモが書けるものならなんでもOK)

2) 毎日日記を付ける

3) 日記の最後に「一流の人間ならこういう感想を言うだろう」と思われることを一言付け加える。
できれば具体的な人物だとなおいい。

 

これだけです。

「なんだ、日記を書くだけか」と思われそうですが、これは非常に効果的な方法です。
具体的な例を出しましょうか。日記の本文は長いものでなくて構いません。

 

4月4日

代々木公園に会社の同期とお花見に行った。
春の陽気が気持ちよく、桜の下で飲む日本酒が美味過ぎて泥酔してしまった
野口英世「泥酔くらい気にするな。俺もなんども泥酔した」

 

こんなもんです。
意外と楽しそうでしょ?

野口英世は何度も金を使い込んで泥酔していたことで知られています。
彼の実績については、実際のところよくわかりませんが、出世した人物であることは間違いありません。
実際には物語上の人物でも構いません。職場の先輩や上司で「これは」という尊敬すべき人物がいたらその人でもいいです。毎日変わっても構いません。

なぜこの方法でセルフプログラミングできるのか。

このような日記を書くと、頭の中で自分自身の体験と偉人の考え方を結びつけることになります。

偉人ならこう考えるだろう、と毎日トレーニングすることで、偉人ならこう振る舞うだろうという振る舞い方が頭の中にプログラミングされていきます。

人間の意識の作られ方から言って、一度頭の中を通過した言葉は、たとえそれが全くの他人の言葉であったとしても、記憶される段階で自分自信を形作る言葉の一部になっていきます。

だから本を読まない人と読む人の間には意識という面において圧倒的な差があるのです。

しばらく書いていると、そもそも「偉人なら」の偉人にストックがなくなってきます。

そういうときは書店やKindleで買える「名言集」みたいなものを読むのがお勧めです。
経営の神様と言われた松下幸之助語録などは誰にでもお勧めできます。

松下幸之助 ビジネス・ルール名言集 (PHPビジネス新書)

色々な本が出ていますから、できれば書店であれこれ手に取ってみて参考にするのが良いと思います。

慣れてきたら、偉人を二人に増やしたり、実際の偉人の名言を引用したりしながら日記を書くとより良いでしょう。

そうやって暮らして行くと、あるときふと「あ、これはあの偉人の名言の通りだ」と膝を打つような事態に出くわします。

たいていの場合、そうした名言には解決策もセットで書かれています。

 

多くの新入社員は会社に入れたことだけで感激して、そこから出世して行く、なんてことはあまり考えていません。
あとから出世したいな、と思った時はもう手遅れです。その頃は同期が一回りもふた回りも先に行ってるからです。

ところで、なぜ出世しなくてはならないのでしょうか。
今より多くの給料をもらうため?異性にモテるため?

そのどちらも出世した結果としてはついてきますが、出世する目的には成り得ません。

出世するということは、自分の選択肢を増やすということなのです。

たとえば20代で係長まで出世した人が居たとしましょう。
もちろん同期の出世頭です。

そういう人があるとき、独立して会社をつくるとか、他の会社に転職を考えたりしたとしたら。
圧倒的に有利です。

出資を申し出る人も沢山いるでしょうし、転職先に困ることなどあり得ません。

 

イメージしてみてください。会社で愚痴を言ってる先輩を見て、「格好わるい」と思いませんか。

「俺ならこうするのに・・・」「部長はわかってない」「会社の方針は・・・」こんな愚痴を言ってる先輩をカッコイイと思えますか。その上、そんなことを言ってる先輩は、その部長よりも年上だったりするのです。そういう先輩の言うことは適当に聞き流しておきましょう。ただし優しくしてあげてください。それが自分の未来の姿かもしれないのです。

出世すれば社内でも発言力が増します。その人の言うことを誰でも一度は真面目に考えなくてはならなくなります。
それは部下や後輩だけでなく、上司や経営層であっても例外ではありません。誰もが、若くて実績ある人の意見は重要視するのです。
だから出世する人は滅多なことで愚痴をもらしたりしません。
なぜなら大半のことは自分自身が決めているからです。
そういう人はタフに見えます。
堂々としていて立派な人間に見えるので、異性にモテます。

一流大学を卒業するよりも、企業の中で20代のうちに頭角を表すことほど強力なカードはありません。
一流大学卒の肩書きがシード権だとすれば、実際に出世した実績はドラフト1位のようなものです。

シード権だけではドラフトを勝ち取ることはできません。

反対に、出世に全く興味がない人は選択肢がどんどん奪われて行きます。
年を取ればとるほど転職ができなくなり、しかし給料はほとんど上がらないままです。

そんな時に癇癪をおこして独立起業を決意しても、誰からも見向きされません。
ふつう独立起業するときに、最初のお客さんになってくれるのは、サラリーマン時代の上司や取引先、もしかすると同僚です。

すると会社はできたけど仕事も人脈もない、ゼロどころかマイナス状態からのスタートです。

それでも上手くできる人というのはいるかもしれませんが、最初から出世しておけばそんな苦労はあとからしなくて済むのです。

 

セルフプログラミングがそこそこ上手く行って、では出世するためにはどうすればいいか。
もっと具体的な方法は何かと言うと、「先輩、上司の言うことを良く聞く、与えられた仕事は率先して行い、会社の愚痴は外で言わない」ということです。

 

「当たり前じゃないか」と思うかもしれませんが、当たり前のことだからできないんです。
照れくさいとか、優等生ぶるのは恥ずかしい、とかそういう感情が出て来るのです。
しかし残念ながら、会社ではふつう、優等生こそが出世するのです。

学校で先生に媚びを売ってるような人こそがまず出世します。
だから社会に出たら誰もが優等生を演じなければなりません。

優等生なら新卒一発目でどう振る舞うでしょうか?
そう、絶対に遅刻はしません。
たとえ電車遅延であっても遅刻することは優等生のプライドが許さないのです。

私も新社会人の時、大事な研修が家から遠い銀座で行われることになりました。
絶対に遅刻したくなかったのですが、どうしても間に合う時間に起きる自信がなかったので、丸の内に自腹でホテルを借りて、三日間、そこから研修に通いました。

こうすれば徒歩で研修所にいけるため、絶対に遅刻しないからです。

もちろんこんなやり方をやり過ぎだと思う人もいるでしょう。
でも、私はやりすぎるくらいで丁度いい、と思っていました。

それから4年間くらいは、アポの前に余裕があるときは常に一時間前に目的地付近に辿り着くよう心がけていました。
それができなくなったのは、アポが入りすぎて隙間がなくなってしまった23歳の時です。この時には私は上級エンジニアとして働いていました。日本とアメリカを行ったり来たりしながら、国内のあちこちに呼ばれるので、とても「余裕を持って移動」ができなくなってしまったのです。この頃の上司や先輩、同僚とは今でもときどき酒を飲みます。

私は学校ではずっと問題児でしたが、社会に出ると優等生を演じなければならないということをずっと肝に銘じていたのです。

要するに役に入り込む演技力、自分がどうあると好ましいかという姿を常にイメージして、「あるべき自分」を演じきるのです。それがセルフプログラミングです。

 

一番格好わるいのは、30歳くらいになって、「本当の自分はこんな仕事をしてるはずじゃなかった」と後悔することです。
世の中にはそんな大人が山ほど居ます。

そんなときに後悔してももう遅いのです。
どう言い訳しようと、それが本当の自分なんですから。
それまで極めて適当にやってきて、出世するチャンスを全て棒に振ってきたのは誰あろう自分自身です。

本来は無限にあったはずの選択肢を狭めに狭めてきたのはやはり自分自身です。

そうなってしまったらしまったで、そのときの自分の身の丈に合った「あるべき自分像」を演じるしかありません。

 

本当の自分の振る舞いを変えるためには、自分自身をプログラミングするのが簡単です。
それは自分自身の理想の姿を自分で決めて行くということになるのです。

 

 

 

WirelessWire Weekly

おすすめ記事と編集部のお知らせをお送りします。(毎週月曜日配信)

登録はこちら

清水 亮(しみず・りょう)

1976年新潟県長岡市うまれ。6歳の頃からプログラミングを始め、16歳で3DCGライブラリを開発、以後、リアルタイム3DCG技術者としてのキャリアを歩むが、21歳より米MicrosoftにてDirectXの仕事に携わった後、99年、ドワンゴで携帯電話事業を立上げる。'03年より独立し、現職。'05年独立行政法人IPAより天才プログラマーとして認定される。

RELATED NEWS