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欧州当局がグーグルを独禁法違反でまもなく提訴へ

Can EU Commission take Google down?

2015.04.15

Updated by WirelessWire News編集部 on April 15, 2015, 11:43 am JST

独禁法違反の疑いでグーグルに対する調査を進めてきた欧州の規制当局が、いよいよ同社の提訴に踏み切る公算が高まったと、FTやWSJなど複数の媒体が米国時間14日に報じている。

WSJでは情報筋の話として、欧州委員会(European Commission)でこの件を担当するマルグレーテ・ヴェスタエアー(Margrethe Vestager)競争担当委員が欧州時間14日にジャン=クロード・ユンケル(Jean-Claude Juncker)委員長と会談し、グーグルの提訴を決定したとしている。またNYTimesでも、ヴェスタエアー氏が15日にブリュッセルでなんらかの発表を行うとみられると記している。

グーグルは欧州の検索市場で9割を超えるシェアを抑えおり、この圧倒的に有利な立場を利用して、自社の他のサービスを検索結果ページで優遇していることが欧州の独禁法違反にあたるなどとする批判の声が競合他社の間から上がっていた。欧州委員会は2010年からこの件に関する調査を続けており、その間グーグルからも3度にわたって改善案が出されていたが、いずれもEU側の同意を得られずに現在に至っている。なお欧州委員会では今回、グーグルの検索結果表示に関する苦情に的を絞って提訴を行うとみられるとNYTimesなどは記している。

グーグルに対しては、旅行やショッピング、地図サービスなどの分野の検索結果で、自社サービスを競合他社よりも優先的に表示しているとする苦情が出されていた。またこの件に関連して、今月はじめにはこれらの苦情を申し立てていた競合各社に対し、欧州委員会が苦情内容の公開について許可を求めていたとする話も報じられていた。それとは別に、昨年11月には欧州議会で、欧州委員会に対してグーグルの検索事業と他の事業との分離を要求する内容を盛り込んだ決議案が採択されていた。

欧州委員会がグーグルの提訴に踏み切った場合、グーグルには反論や和解の機会も残されるものの、問題が解決しない場合には最大で年間売上の10%にあたる罰金が課される可能性がある。罰金の具体的金額については65億〜66億ドルという見方もあり、2012年にマイクロソフトが罰金支払いを命じられていた18億ドルを超える可能性もあるとされている。

なおFTでは、欧州委員会がこの件とは別に、グーグルの「Android OS」に関する調査に乗り出す見通しであることも記している。こちらで問題視されているのは、グーグルが自社製アプリのバンドルを端末メーカーに事実上強要している疑いがあるというもの。

さらに、グーグルが他社のコンテンツを勝手に使用しているとする苦情や、広告主を囲い込み競合サービスへの乗り換えを難しくしているとする不満の声なども以前からあり、今回の提訴の対象が検索結果表示に絞られた場合、これらの点を欧州委員会がどう扱うことになるかにも注目が集まる可能性がある。

【参照情報】
Europe to accuse Google of illegally abusing its dominance - FT
Google Expected to Face Antitrust Charges - WSJ
Google Faces Fines, Search Constraints as EU Decision Approaches - Bloomberg
Google Expected to Face Antitrust Charges in Europe - NYTimes
Here Is Google’s Internal Response to the Imminent E.U. Charges (Memo) - Re/code

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