2015年第20週

[2015年第20週]ドコモ、auと夏モデル続々、ノキア日本に開発拠点、スマホ依存症の自覚は8割に

Weekly Report: Week 20 2015

2015.05.20

Updated by Naohisa Iwamoto on 5月 20, 2015, 11:25 am JST

大型連休が明けると、夏モデルのシーズン。この週には、NTTドコモとKDDIが2015夏の新製品と新サービスの発表を行った。ノキアソリューションズ&ネットワークス(以下、ノキア)が日本に開発拠点を設置するというニュースもあった。パーソナルな利用の側面では、「スマホ依存症」に関する調査で、回答者の約8割が「依存している」と答えるという驚きの結果も示された。

端末からサービスへのシフトが明確に

まず夏モデルのトピックから紹介する。NTTドコモは5月13日に「2015夏 新サービス・新商品発表会」を開催した。夏モデルとして発表された機種は、スマートフォン8機種、タブレット2機種、フィーチャーフォン2機種の計12機種(うち2機種はすでに発売済み)である。全ての機種でカメラとディスプレイを強化しており、OSはAndroid5.0を採用している。一方、4月28日に発表された「+d」の展開として発表された「dポイント」「dポイントクラブ」「dカード」を12月1日にサービス提供開始することを明らかにした。

ドコモ、夏モデル12機種とdポイントのサービス概要を発表、ローソンと業務提携も

さらにローソンとの間で、双方の顧客の利便性向上と相互送客による企業価値向上を目的とした業務提携について合意したことも発表した(関連記事:ドコモ、夏モデル12機種とdポイントのサービス概要を発表、ローソンと業務提携も)。

KDDIも翌5月14日に2015年夏モデルの新端末や新サービスの発表会を開催した。モバイルサービスを支える夏モデルのラインアップは発売済みのGalaxy S6 edgeを含めてスマートフォンが7機種、タブレットが2機種、いわゆる「ガラホ」が1機種。カメラ機能や高速ネットワーク接続機能を強化した。

KDDIは夏モデル10機種を発表、リアルサービス「au WALLET Market」をスタート

リアルサービスとしてはECサービス「au WALLET Market」の開始をアナウンスした。1つがauショップを顧客接点として、日常購入頻度が高い商品などの「ちょっといいもの」を販売するもの。もう1つがスマートフォンのネット上のECサービス。レストランでの食事、ホテルのイベント、エクササイズやエステなどのプレミアムな商品を特別な価格で提供する(関連記事:KDDIは夏モデル10機種を発表、リアルサービス「au WALLET Market」をスタート)。

両社の発表を通じて、「夏モデル」の発表会に占める端末の内容の割合が低下していることが明確だ。グローバルモデルは両社ともほぼ共通のラインアップで差異化が難しい。リアルの生活に密着したサービスなどでの差異化を求めた施策へとキャリアの指向が変化していることがよくわかる。

そうした中、MM総研は2014年度通期(2014年4月〜2015年3月)の国内携帯電話端末の出荷台数の調査結果を発表した。フィーチャーフォン(従来型携帯電話)とスマートフォンを合計した総出荷台数は、前年度比3.9%減の3788万台で、3期連続の減少だった。スマートフォンの出荷台数は前年度比7.2%減の2748万台。2012年度の2972万台をピークに2期連続で減少した。一方でフィーチャーフォンの出荷台数は前年度比6.0%増の1040万台で、2007年度以来7年ぶりとなる前年度超えとなった。こうした数字にも、端末が爆発的に売れるという時代が過ぎたことが表れている(関連記事:2014年度のスマホ出荷は2期連続減、フィーチャーフォンは6%増)。

ノキアが川崎にR&Dセンター、ミリ波で10Gbpsを実現

ノキアソリューションズ&ネットワークス(以下、ノキア)のトピックを2つ紹介する。1つは、ノキアが日本にR&Dセンターを開設する話題だ。5Gやクラウド製品の実用化に向けた研究開発機能を強化し、国内の通信事業者との連携を深める。R&Dセンターは、川崎市幸区に開設し、従来の約2倍となる約300人体制で研究開発や技術検証を行う。すでに一部が稼働中で、2015年6月には顧客や外部関係者への公開が可能になるという(関連記事:ノキアが川崎にR&Dセンターを開設、5Gやクラウドの共同開発に注力)。

もう1つはノキアの5Gへの取り組みの報告である。「ノキアの5Gビジョンおよび実現に向けた取り組み」と題した報道機関向けの勉強会を4月末に開催し、「5G」の現状と将来展望について説明した。

IoT時代の要求に応える「5G」の技術をノキアが解説、10Gbpsの無線伝送も実現

研究開発の進捗状況として、ノキアとニューヨーク大学が共同で主催した「Brooklyn 5G Summit」(ニューヨーク、2015年4月8日〜10日)の無線伝送デモを紹介し、ミリ波帯の74GHzで2GHzの帯域幅を使い、10Gbpsの無線伝送に成功したことを紹介。5Gの要求条件の1つである10Gbpsのピークデータレートが、実際の無線伝送で実現できたという(関連記事:IoT時代の要求に応える「5G」の技術をノキアが解説、10Gbpsの無線伝送も実現)。

スマホ依存症は20代がピーク、三井住友銀行はWindowsタブレットを採用

このほかのこの週のトピックを紹介する。MMD研究所は、スマートフォンを所有する15歳〜59歳の男女562人を対象に「スマホ依存に関する調査」を実施した。その結果、スマートフォンに「かなり依存している」「やや依存している」の回答を合計した「スマホ依存」との自覚がある人は、回答者全体の8割に上った。「かなり依存している」との回答は20代では4割に上り、他の年齢層の20%台に比べて依存性が強いことがわかった。スマートフォン利用している時間帯は「帰宅してからベッドに入る前まで」が91.1%、「ベッドに入ってから寝るまで」が76.3%と、夜の利用が多い傾向にあった(報道発表資料:「スマホ依存」の自覚は8割、特に20代の4割が「かなり依存している」と回答)。

法人のソリューションの話題を2つ。三井住友銀行、NEC、日本マイクロソフトは、三井住友銀行がNEC製のWindowsタブレット端末を約2000台導入したと発表した。渉外用端末として開発したもので、個人顧客向けの渉外担当者を中心に利用する。渉外担当者は外訪先で行員の顔認証などによる高いセキュリティを確保した上で、住宅ローンの返済額シミュレーションや投資信託の商品概要、最新のマーケット情報などを見やすく案内できるという。銀行のタブレット端末導入としては、みずほフィナンシャルグループが2万台超のiPadを導入しているとソフトバンクが公表している(報道発表資料:渉外担当者へのタブレット端末の導入について)。

インターネットイニシアティブ(IIJ)は、ワイヤレスM2M専用のアクセス回線を提供するデータ通信サービス「IIJモバイルM2Mアクセスサービス」のラインアップに、KDDIのau 4G LTEエリアに対応した「タイプK」を追加した。これまでNTTドコモのLTE/3Gに対応した「タイプD」を提供してきたが、「タイプK」の追加によりエリアや用途に応じて複数キャリアを補完的に利用できるようになる(報道発表資料:IIJ、「IIJモバイルM2Mアクセスサービス」においてマルチキャリアに対応)。

最後にロボットのソリューションのトピックを紹介する。セントラル警備保障(以下、CSP)は2015年5月12日、ソフトバンクモバイルが販売する感情認識ロボット「pepper」を活用した新サービスの開発に着手すると発表した。CSPはロボティクス技術の積極活用が今後のキーワードになるとして、pepperを利用したロボット活用の第一弾のサービス開発に着手する。新サービスは安心・安全をキーワードとして展開する(関連記事:セントラル警備保障、ソフトバンクの「pepper」を安心・安全サービスの提供へ)。

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。

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