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新料金プランはスマホで3分の1が利用、スマホの月額利用料金は6000円超

The battle of feature phone and smartphone is still on

2015.06.12

Updated by Naohisa Iwamoto on June 12, 2015, 18:28 pm JST

MM総研は2015年6月11日、携帯電話端末契約数と、月額利用料金に関する調査結果を発表した。2015年3月末のスマートフォンの契約数は6850万件、フィーチャーフォンは5801万件で、スマートフォン契約数比率は54.1%(前年度比7.1ポイント増)となった。月額利用料金は、フィーチャーフォン利用者に対してスマートフォン利用者は2倍以上となる結果だった。

料金関連の調査結果を見ていく。2014年6月以降に当時の主要4キャリア(NTTドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイル、ワイモバイル)が提供を開始したいわゆる「新料金プラン」の加入状況は、フィーチャーフォン利用者では加入率が11.3%、スマートフォン利用者では32.9%となった。

通話料、データ通信料、オプション料金を含む月額利用料金について分析したところ、フィーチャーフォンユーザーは2739円であるのに対して、スマートフォンは6342円となった。フィーチャーフォンからスマートフォンに乗り換えると、月額利用料金が2倍以上に跳ね上がることになり、スマートフォンへの移行ペースが鈍化していることの大きな理由になっていることがわかる。

一方で、低料金で利用できることを訴求するMVNOのSIMカードの利用者についても調査を行った。MVNOのSIMカードの利用者の月額利用料金は、音声通話対応で3379円、データ専用で1199円となり、大手キャリアのサービスを利用するよりも格段に低コストで運用できることが改めて確認できる。ただし、MM総研では、「MVNOは販売店舗やサイト・端末種類・通信速度と品質・サービス・家族セット割引などが実現できていないデメリットがある」と、料金の魅力だけでMVNOに移行することには注意が必要だとコメントしている。

また、スマートフォン利用者に月間モバイル通信量も尋ねている。各キャリアのデータ通信量を確認できるサイトを案内する形で尋ねたもので、「わからない」「ゼロ」「30GBより大」を特異値として除いて算出した。その結果、平均は3.53GB、中央値は2.30GBだった。約61%の回答者が3GB以下の通信量に収まっており、MVNOの主力プランである月間3GBで多くの利用者がカバーできることもわかった。しかしMM総研では、スマートフォン利用者の63%が前月のデータ通信量を「わからない」と回答していることを指摘し、この平均値などの結果について留意が必要だとしている。

【報道発表資料】
スマートフォン契約数および端末別の月額利用料金・通信量(2015年3月)

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。