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[2015年第29週]ドウシシャがコンビニでスマホ販売へ、成田にSIMの自販機、進むセキュリティ対策

Weekly Report: Week 29 2015

2015.07.22

Updated by Naohisa Iwamoto on 7月 22, 2015, 11:51 am JST

格安SIM関連の動きが活発だ。大手キャリアの契約よりも格安で利用できるというだけでなく、訪日外国人などの一時利用に向けてのサービスの整備も進められている。セキュリティ関連でのニュースも複数あった。

格安SIM、格安スマホの販路広がる

まず、格安SIM関連の話題から。ドウシシャは、格安SIMとSIMロックフリーのスマートフォンをセットにした「FastFone」を2015年7月下旬から全国のホームセンター、ディスカウントストア、コンビニエンスストアなどで順次発売する。ファストフード感覚で気軽に購入し、すぐに使えることをコンセプトにしたもの。購入後に簡単な手続きで開通が可能で、さらに050番号のIP電話機能にも対応するセットのSIMカードも用意する。端末はLTEモデルが「FS-02P4G シムフリー」(ZTE社製 Blade Vec 4G)、3Gモデルが「FS-01P3G シムフリー」(コヴィア社製 FLEAZ F4S)の2種類を用意する(報道発表資料:ホームセンターで気軽に ホームセンターで気軽に買えるスマホ「FastFone (ファストフォン)」を2機種発売

KDDIバリューイネイブラーは、ゲオが運営する総合モバイル専門店「ゲオモバイル」計52店舗で「UQ mobile」の取り扱いを開始する。中古のauスマートフォンを購入した客は、au 4G LTEに対応した「UQ mobile」を手軽に購入できる。またゲオモバイルの店舗のうち「ゲオモバイルフレスポ八潮店」「ゲオモバイル京都新京極店」など8店舗では、購入後すぐに端末とサービスの利用を開始できる(報道発表資料:全国の「ゲオモバイル」にてUQ mobileの取り扱いを開始!

これ以外にも、格安SIMの即時開通などが可能なリアル店舗の出店のニュースがあった。U-NEXTは「ヨドバシカメラマルチメディア さいたま新都心駅前店」にMNPセンターを設置した(報道発表資料:本日グランドオープン「ヨドバシカメラマルチメディア さいたま新都心駅前店」携帯電話なんでも相談カウンターに「U-mobile MNPセンター」を設置)。またゲオモバイルは即時開通や訪日外国人向けのサービスを提供する都市型ゲオモデル店舗を東京・池袋にオープンした(報道発表資料:ゲオモバイル池袋北口店、7月18日(土)オープン)。

成田空港にSIM自販機、ローミング利用でラオックスの割引

訪日外国人の利便性向上を目指した動きもあった。NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は、訪日外国人向けのSIMカードの自動販売機を、成田国際空港に設置し販売を開始する。SIM自動販売機は、成田国際空港 第1ターミナルおよび第2ターミナルの国際線到着ロビーに1台ずつ設置。期間型プリペイドSIM「Prepaid SIM for JAPAN」のほか、スマートフォンやモバイルルーター、アクセサリーなどを販売する。クレジットカード決済に対応し、両替の手間なく購入・利用開始ができる(報道発表資料:訪日外国人向けプリペイドSIM自動販売機を成田国際空港に初めて設置開始、訪日旅行者・出張者は、SIMカードを空港で買える!すぐに使える!!)。

NTTドコモとラオックスは、訪日外国人のお客さまを総合的にサポートするために提携した。提携の最初の取り組みとして、日本滞在時にドコモのネットワークを通じて国際ローミングを利用する、中国チャイナモバイル韓国KTの通信サービスのユーザーに向けて、ラオックスのお買い物で使える特別優待サービスを2015年10月から提供する(報道発表資料:ドコモとラオックスが訪日外国人向け新サービスの提供に向け基本合意)。

標的型攻撃などから守るセキュリティの強化

セキュリティ関連のトピックも相次いだ。NTT Comは、日米大手セキュリティ企業であるパロアルトネットワークス、ブルーコートシステムズ、デジタルアーツのセキュリティ機器と連携することで、未知のマルウエアを検出する「WideAngleマネージドセキュリティサービス リアルタイムマルウェア検知」の通信遮断機能を強化した。機能強化により、利用する企業は、標的型メールなどの攻撃に使われる未知のマルウエアの侵入検知、マルウエア感染端末と外部攻撃者間の通信の迅速な遮断が可能になり、重要情報の漏洩リスクを低減できるという(報道発表資料:日米大手セキュリティ企業3社と連携し、 標的型攻撃に対する通信遮断機能を大幅強化)。

インターネットイニシアティブ(IIJ)は、人工知能(AI)技術を用いたセキュリティーソリューションを開発するための実証実験に着手したと発表した。IIJのネットワークにAI技術を導入し、8月から有用性の検証を開始する。人手を介さずにネットワークを24時間リアルタイムで監視することで、大量トラフィックや異常な通信の発生を検知して新しい脅威の予測と迅速な対策へとつなげたい考えだ(関連記事:人工知能を使ってクラウドやIoTのセキュリティ確保へ、IIJが実証実験を開始)。

一方、利用者の心理の落とし穴を突く詐欺サイトも見つかった。BBソフトサービスは、同社の詐欺サイト対策ソフト「Internet SagiWall」で検知したデータを元にした2015年6月度のインターネット詐欺リポートで、未発表製品のアクセサリーの事前予約販売を装う詐欺サイトを新たに検知したと発表した。「iPhone 7」「iPhone 6s」といった発表されていない製品のアクセサリーの事前販売予約を装う詐欺サイトで、次期iPhoneを想像させる名称をかたることで、興味のある人をサイトに誘導することが目的だと考えられる(関連記事:次期iPhoneのアクセサリー事前予約を装う詐欺サイトを検知、BBソフトサービスが注意喚起)。

Sansanとドコモが提携、UQ WiMAXが速度制限について説明

このほかにもトピックが数多くある1週間だった。主なニュースを紹介する。

SansanとNTTドコモは、ドコモの法人向けクラウドサービス「ビジネスプラス」で、Sansanのスマートフォン専用名刺管理サービス「Sansan スマートフォンプラン ストレージPack」を販売する。ドコモの内線ソリューション「オフィスリンク」と、「Sansan スマートフォンプラン ストレージPack」を連携した新たなソリューションサービスの提供も予定している(報道発表資料:SansanとNTTドコモ、法人分野における業務提携で合意)。

「3日間で3GB」の速度制限の実施に対して利用者などから意見が寄せられているWiMAXサービスについて、UQコミュニケーションズが考え方と今後の対応について説明する文書を公開した。今後は、広告表現などを分かりやすく誤解のない内容に改善するほか、「3日間で3GB」の規制方法についても、新しい運用を検討する。新しい運用が始まるまでは、規制後の速度を現行の「YouTube動画の標準画質が見られるレベル」よりも高めることで対応する(関連記事:UQ、速度制限について考え方を説明、「3日間で3GB」より利便性の高い方法を検討へ

エリクソンは、ソフトバンクと5G技術の共同フィールド試験を東京で実施することを発表した。両社は共同のフィールド試験を通じて、5Gのユースケースと導入シナリオの共通理解を深めることを目的とする。また、5Gの主要な技術構成要素の性能を評価し、5G技術の研究を共同で推進する(関連記事:エリクソンとソフトバンク、東京で5Gのフィールドトライアルを実施へ)。

NTTドコモは、手書き文字で意思を伝える翻訳サービスの「ひつだん翻訳」を開発した。「ひつだん翻訳」は、タブレットなどに書いた言葉や文章を、英語、中国語(簡体字)、韓国語、フランス語の4カ国語と日本語の間で翻訳するサービス。

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手書きの文字は、ドコモが開発した翻訳サーバーを利用して翻訳する。9月上旬に一般の利用者に対してトライアルサービスを開始する予定だ(関連記事:手書き文字やイラストで外国語と意思疎通、ドコモが「ひつだん翻訳」を9月にトライアル)。

インキュベーションプログラム「KDDI ∞ Labo」第8期参加チームが成果を発表する「KDDI∞Labo 8th Demoday」が開催された。来場者の投票により選ばれるオーディエンス章にはシンデレラシューズが選ばれた。また最優秀賞にもシンデレラシューズが選ばれた。

シンデレラシューズは、足の画像4枚をスマートフォンから送るだけで数値を割り出し、特徴をまとめた診断書を作成し、それにもとづいてECサイトの靴の中から合う靴を選び出すバーチャルシューフィッターサービスだ(関連記事:最優秀賞は「Cinderella Shoes」KDDI∞Labo 8th Demoday開催、第9期はハードウェアプログラムが新たにスタート)。

RT.ワークスは、シニアを中心とした生活者の歩行をサポートする「ロボットアシストウォーカーRT.1」(以下RT1)を正式に発売開始した。RT1は人感センサーと環境センサーによる自動制御を実現した歩行支援機器。道路の傾斜を検知して作動する自動ブレーキなどで、シニアが片手で操作できる。

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3G通信モジュールとGPSを搭載しており、位置情報や車体の状況をリアルタイムで把握できる見守り機能を提供する(関連記事:RT.ワークス、「ロボットアシストウォーカーRT.1」の一般発売を開始)。

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。