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Tempescope

空を切り抜くBOX「Tempescope」が9/30からクラウドファンディングを開始

2015.09.24

Updated by Kenji Nobukuni on September 24, 2015, 12:45 pm JST

玄関に置いた透明の四角い箱の中の中で、雨が降っていたら明日は雨。水蒸気が満ちていたら明日は曇りや濃霧。明るく照らされていれば、明日は晴れる。この箱は日本人技術者の河本健氏がデザインしたTempescopeというガジェットだ。

誕生のきっかけは、河本氏が「沖縄の晴天を自宅で再現したい」という気持ちから週末に手作りを始めことだという。2012年に作成され話題になったプロトタイプでは、シャンプーの容器が使われたそうだ。

箱の上にはLEDランプが設置され、「晴れ」の日光や、「雷雨」の雷を表現する。天気予報のデータそのものはインターネットから獲得し、PCから無線で送られる。箱の下部には制御装置や、水を天井まで運ぶポンプ、水蒸気発生装置が設置されている。元となるデータは外部から得ているので、明日の天気予報にも使えるし、現在の天気の表示にも使うことができる。

さて、こちらのTempescopeだが、いよいよ2015年9月30日からIndiegogoでクラウドファンディングの受付を開始する。同じことを、電光掲示板などで文字や図形で表示することもできるし、場合によっては写真や動画で表示することもできるだろう。しかし、Tempescopeが海外などでも評判を呼んで、商品化されることになったのは、天気そのものを透明の箱に詰めて、部屋の中で見ることができるようになるからだろう。

リビングルームや寝室の窓から、あるいはオフィスの窓から外を見て、日は照っているか、雨が降っていないか、傘をさして歩いている人はいないか確認することの多い人なら、Tempescopeに魅力を感じるに違いない。製品出荷まで待てない人は、材料とプログラミングのコード、制作方法が公開されているから、週末を何回か使えば自作することもできる。

【参照情報】
Tempescopeのウェブサイト

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信國 謙司(のぶくに・けんじ)

NTT、東京めたりっく通信、チャットボイス、NECビッグローブなどでインターネット関連の事業開発に当たり、現在はモバイルヘルスケア関連サービスの事業化を準備中。 訳書:「Asterisk:テレフォニーの未来