Outside the European Court of Justice

海外プライバシー・パーソナルデータ関連情報(2015/10/14号)

2015.10.14

Updated by WirelessWire News編集部 on 10月 14, 2015, 12:22 pm JST

欧州司法裁判所がワンストップショップのあり方について大きな影響をおよぼす判決を下した。各ニュースの詳細については、原文のリンクを参照されたい。

法律・規制

英ガーディアン紙による報道。これまで、多くのIT企業がアイルランドに本籍を置くことによって、租税やプライバシー保護についての大きな負担を回避してきている。

欧州司法裁判所が、やみくもなワンストップショップに歯止めを掛ける判決
Landmark ECJ data protection ruling could impact Facebook and Google
欧州司法裁判所はスロバキアの不動産サイトに対して、ハンガリーのデータ保護当局が課した罰金を支払うよう命令した。これまでEU内のある国で設立された企業は、EU内の他国に向けて営業する際、元の国の規制にのみ従うワンストップ・ショップが許されたが、この判決によってサービスの対象国の法規制にも従わなければならない可能性が出てきた。なお、このワンストップショップの修正について現在、欧州委員会、欧州議会、EU評議会によって議論されている。

IoTのさまざまな可能性が喧伝されるなかで、基礎となる無線通信のための電波が逼迫していることへの警鐘。米国向けだが、日本でも懸念は同様。

IoTによるイノベーションのため、米政府はモバイル通信への電波割り当てを推進すべき
Internet of Things and the Mobile Future
IoTは経済成長を生み出す一番の牽引力だと明らかになりつつある。しかし、毎月3億2800万個の新たに接続される機器によって電波の需要は急増し、米国のモバイルは深刻なキャパシティ不足に直面している。このワイヤレス革命を成長させるために米政府は政府が管理する電波をモバイルデバイス向けに解放しなければならない。また、電波をより効率的に利用するために周波数共有技術など通信技術のイノベーションにいっそうの投資を行うべき。

調査・研究

Computer Weelky紙に掲載された、英国の公衆Wi-Fiのレポート。ほとんど情報を取らないサービスがある一方で、氏名、住所、電話番号、生年月日を求めるところもあるという。

英情報コミッショナー、公衆Wi-Fi利用時の複数のプライバシーリスクについて警告
ICO warns over public Wi-Fi data
英国の独立機関「Information Comissioner's Offiece (ICO)」は、同国の公衆Wi-Fiサービスを調査し、サービスの利用時に必要以上に個人情報を集める事業者があることを明らかにした。結果を受けてICOは、ユーザーに対してサービス利用時には約款を注意深く読むことを推奨している。また、多くの公衆Wi-Fiサービスが、通信を暗号化しないネットワークを運用しているため、傍受されるリスクがあることも警告している。

ビジネス

NPRによるティム・クックへのインタビュー記事。Appleのデバイスやサービスが、プライバシーの観点から評価されている点について、多角的な質問に答えている。

AppleのクックCEO、プライバシーは基本的人権でユーザーの期待通りに守る
Apple CEO Tim Cook: 'Privacy Is A Fundamental Human Right'
Appleのティム・クックCEOは、Appleはプライバシーを基本的人権と考えており、ユーザーによるAppleへの期待と信頼に応える努力をすると答えた。また、政府からの要求は正統な法的手続きに乗っ取ったものにのみ対応し、バックドアの要請には応えない、Appleストアにおける購買履歴に基づいたマーケティングは行うが、メールの分析や、アプリ間での情報共有は行わないなど、プライバシーに関する質問に回答している。

論説・オピニオン

英ガーディアン紙のウェブに掲載された、ブログメディア「Boing Boing」編集者による、プライバシー啓蒙の難しさについての論評。

プライバシーの侵害に繋がるデータ流出事故は、テロ攻撃よりも確実に起きる
Why is it so hard to convince people to care about privacy?
米国では9.11のテロに端を発した愛国者法によって安全のためとして国民のプライバシーが制限された。多くの人々は大規模なデータ流出事故によって自分のプライバシーが侵害されるとは考えていない。しかし、こうした事故はテロ攻撃よりも確実に起きる。漏洩事故は自然災害ではなく、企業がコスト削減のためにプライバシー対策を怠った結果。私たちはビジネスやテクノロジーとプライバシーについて、適切なルールを求めなければならない。

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