Facebook、メッセンジャーに送金機能を追加:まずはアメリカから

Surprise, Facebook now allows friends send and receive money at no cost via Messenger

2015.04.08

Updated by Hitoshi Sato on 4月 8, 2015, 08:55 am JST

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Facebookは2015年3月、Facebookメッセンジャーで繋がっている友人に送金できる機能を追加することを発表した。今後数か月以内にアメリカ国内のみで開始される予定である。

Facebookメッセンジャーで送金するには、まずメッセンジャーで送金したい相手をクリックし、メッセージ入力のところで「$」アイコンをタップして、送金する金額を入力する。最後に「Pay」をタップして、デビットカードを登録すれば送金完了。お金の受け取りはFacebookメッセンジャーで「Add Card」をタップし、デビットカードを追加する。送金されたお金はすぐに相手の口座へと送金され、相手は2~3営業日で引き落とすことができる。

非常に簡単で手数料もかからない。Facebookのリリースでも「It’s easy and free.」をウリにしている。手数料もかからないことからFacebookはこの送金サービスで収益を上げることを考えていないのだろう。

▼Facebookメッセンジャーによる送金機能のイメージ(Facebook報道発表資料より)

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全世界13億人の送金プラットフォーム:新興国への更なる拡大

2014年12月末時点のFacebookの月間アクティブユーザー数は全世界で前年同期比13%増加の13億9,000万人。同じくモバイル端末からの月間アクティブユーザー数は26%増加の11億9,000万人。Facebookを毎日利用するデイリーアクティブユーザーは、月間アクティブユーザーのうち64%の約8億9,000万人となり、前年同期比で18%増加した。

今回のFacebookメッセンジャーによる送金サービスは、まずはアメリカのみでの提供であるようだが、Facebookは全世界で毎月約14億人、毎日約9億人が利用しているサービスである。Facebookは利用していないけど、メッセンジャーを使いたいからFacebookに登録しているという人も多い。彼らを送金サービスという付加価値で繋ぎ止めておくこともできる。

またFacebookでは新興国を中心とした世界中でインターネット接続を拡大していくためのプロジェクト「Internet.org」を既にアフリカ4カ国、コロンビア、インドの合計6カ国で提供している。これらの地域では携帯電話を活用したモバイル送金が生活のインフラになっているところが多い。そしてFacebookの利用者は欧米(約5億人)よりもアジア太平洋地域やその他(約9億人)が圧倒的に多い。

今後Facebookメッセンジャーでの送金機能が本領を発揮するのは、既に様々な送金サービスが乱立している欧米のような先進国ではなくて、Facebookが「Internet.org」を提供していく新興国ではないだろうか。

▼Facebookの地域別ユーザー数の推移(Facebook2014年Q4決算資料より)
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【参照情報】
Send Money to Friends in Messenger
Internet.org

 

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佐藤 仁(さとう・ひとし)

2010年12月より情報通信総合研究所にてグローバルガバナンスにおける情報通信の果たす役割や技術動向に関する調査・研究に従事している。情報通信技術の発展によって世界は大きく変わってきたが、それらはグローバルガバナンスの中でどのような位置付けにあるのか、そして国際秩序と日本社会にどのような影響を与えて、未来をどのように変えていくのかを研究している。修士(国際政治学)、修士(社会デザイン学)。近著では「情報通信アウトルック2014:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)、「情報通信アウトルック2013:ビッグデータが社会を変える」(NTT出版・共著)など。

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