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IBM、ウェザーカンパニーのデジタル関連資産を買収へ - 気象データ獲得がねらい

2015.10.29

Updated by WirelessWire News編集部 on October 29, 2015, 12:46 pm JST

IBMが、ウェザーチャンネル(Weather Channel)など各種の気象関連情報サービスを提供するウェザーカンパニー(Wether Company)のデジタル資産を買収することが米国時間28日に明らかになった。

WSJなどによると、IBMが買収するのはウェザーカンパニーのウェブサイトやアプリ、知的財産、インフラ、データなどで、テレビ放送局のウェザーチャンネルは含まれていない。具体的な買収額は明きらかにされていないが、WSJの情報筋によれば、推定20億ドル以上に達する可能性があるという。なお、IBMでは今後ウェザーチャンネルと長期契約を結び、同社に気象予報データや分析結果をライセンス提供していくことになるという。

IBMではこのところ、医療分野などを中心に各種のデータ提供者を買収する動きが目立っている。同社ではAI技術「Watson」を使ったデータ分析関連事業を今後の成長の柱のひとつに据えており、今回の買収についてもウェザーカンパニーに集まる膨大な気象データを元に、企業向けの分析や予測など新たな製品開発を進める考えとされている。また具体的なサービスの例として、小売事業者による商品の発注支援や、損害保険会社による自動車所有者への竜巻情報提供などが、WSJでは挙げられている。

IBMとウェザーカンパニーは今年はじめに提携し、IBMのクラウドコンピューティング技術や分析ノウハウとウェザーカンパニーの気象データや予想情報とを組み合わせ、企業向けのソリューションとして販売することで合意していた。

ウェザーカンパニーの現在の所有者は、ブラックストーン(Blackstone Group LP)、ベインキャピタル(Bain Capital)およびケーブルテレビ事業者コムキャスト(Comast)傘下の放送局NBCユニバーサル(NBC Universal)らでつくる企業グループだが、近年では有料テレビ放送事業の見通し悪化などを受けて、身売りを模索する動きが続いていたという。WSJでは、1年ほど前にグーグル(Google)に対してウェザーカンパニーからデジタル関連事業の売却打診があったとしている。

【参照情報】
IBM to Buy Weather Co.’s Digital, Data Assets - WSJ
IBM Agrees to Acquire Weather Channel's Digital Assets - Bloomberg
IBM, looking to cloud, to buy Weather Company's digital assets - Reuters

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