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海外プライバシー・パーソナルデータ関連情報(2016/03/08号)

2016.03.08

Updated by WirelessWire News編集部 on 3月 8, 2016, 16:45 pm JST

規制当局とユーザーに対して、企業がどう向き合うのか、姿勢が問われる出来事が続いている。各ニュースの詳細については、原文のリンクを参照されたい。

法律・規制

EUの新データ保護指令において企業が違反した場合、全世界年間売り上げの4%まで罰金を課される可能性がある。

国ごとに異なるデータ保護法によって米国企業は矛盾に直面する
Microsoft: Conflicting data laws could cost tech companies billions
海外にもサービスを提供する米国企業は、国ごとに異なる法律の矛盾に苦しめられている。マイクロソフトはアイルランドのデータセンターに保存されているデータ開示を命じた米政府の捜査令状に異議を唱えている。またアップルは、英国で審議中のInvestigatory Powers法案に従うことで、米国法への違反を強制される可能性があることを訴えている。こうした事態を避けるため、企業は政府によるデータへの法執行は国際的に合意されたプロセスを経るべきだと訴えているが、この矛盾が近い将来に解決する見込みは薄い。

この問題は、企業にとっては踏み絵のような位置付けになりつつある。

アップル対米政府、ザッカーバーグやピチャイはアップル支持を表明
Zuckerberg Backs Apple in Its Battle With the FBI Over iPhone Privacy
フェイスブックのザッカーバーグCEOは、iPhoneの暗号化会場を巡るアップルと米政府の対立に置いて、アップルへの支援を表明した。他にはGoogleのピチャイCEOもアップル支持を明らかにしている。米政府の強硬な姿勢に対してアップルのクックCEOは従業員に向けて「危険な前例を作ることは、市民的自由をおびやかすこと。政府が保護するはずの自由が焦点となるケースで、政府と対立しているのはおかしいと思う」というメッセージを発信している。

これからのモビリティに関連したビジネスの展開を考えれば、自動車会社はデータの扱いに慎重な姿勢を取らざるを得ない。

フォードCEO、アップル対米政府に絡んで「データ保護」と「顧客からの信頼」の重視を表明
Ford CEO leans toward privacy in Apple debate
フォード・モーターズのマーク・フィールズCEOは、アップル対米政府の問題へのコメントを求められ「顧客のセキュリティとプライバシーを大変慎重に受け止めている。当社は顧客に信頼されるため、データ保護に専念している」と発言。アップル支持は明言しなかったが、駐車場自動検索サービスや自動運転車などデータを活用するプロダクトの実現を控えて、消費者からの視線に対して慎重になっている。

ビジネス

携帯電話会社のネットワークで広告がブロックが導入されても、Wi-Fi接続されることが多いスマートフォンにおいては、広告ブロックの効果は限定的だとの意見も。

イスラエル企業がキャリア向けの広告ブロック機能を発表、広告業界は強く反発
Mobile World Congress: The war over mobile ad-blocking has only just begun
イスラエル企業Shine社がハチソン社とのパートナシップを発表し、Shine社が開発した携帯電話会社がネットワーク内でモバイル広告をブロックできる技術の商業展開を計っている。ハチソン社はこの技術が、広告を見ることよって発生するパケット代を節約できる選択肢を消費者に提供するものだと主張。ただし、広告を拒否する携帯電話会社からの通信に対して、大手事業者がコンテンツをブロックするといった対抗手段を取り得る可能性がある。

オピニオン

IoTプラットフォームベンダーのeverything.comのCTOによるTechCrunchへの寄稿。

IoTが社会に利益をもたらすために必要な政策、あらゆるステイクホルダーが立場にあった責務を果たす
The Politics Of The Internet Of Things
IoTが普及、浸透するためには多くの面での調整が必要だ。ネットワーク技術の標準化、企業のデータ共有への理解、セキュリティ面での技術確立と消費者リテラシーの向上などだ。IoTによって生まれる世界の可能性は広く、そのため規制当局もあらかじめ法的枠組みを検討する必要がある。すべてのステイクホルダーがセキュリティに責任を持たなくてはならず、消費者は自らデータの開示範囲を決めなければならない。企業や学術機関が研究開発を推進するのと同時に、社会全体でテクノロジーに関わる教育を推進することで、私たちはIoTの恩恵を受けられる。

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