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スマートフォンの売上減速から、ここ2年ほど売上・利益の低下が続いていたサムスン(Samsung)だが、今年3月に発売した「Galaxy S7」などの販売好調に助けられ、今年1ー3月期の業績が前年比でプラスに転じそうだという。

サムスンが7日に発表した1ー3月期の業績(速報値)は、営業利益が6兆6000億ウォン(約57億ドル)で前年同期の5兆9800億ウォンから約10.4%の増加、また売上も同4%増の49兆ウォンに達しそうだという。なお、Bloombergによるとアナリストの予想平均は営業利益が5兆5300億ウォン、売上が48兆8000億ウォンだったという。

サムスンのモバイル端末部門は同社の売上全体の約半分を稼ぎ出す中核事業。ただ、スマートフォン市場全体の成長が鈍化するなか、ファーウェイ(Huawei)やシャオミ(Xiaomi)といった中国メーカー各社とアップル(Apple)との間で挟み撃ちされる格好で過去2年ほど苦戦を強いられていた。

サムスンは今年2月に、MWC開催にあわせて新しい最上位機種「Galaxy S7」「同Edge」を発表していた。同製品の発売前後に公開された各媒体のレビューのなかには、両モデルに対して高い評価を与えるものが目立ち、また3月後半には同製品をスマートフォン評価ランキングでトップとするレポートが「Consumer Reports」から出されていた。

3月半ばに発売された「Galaxy S7」について、Bloombergは初月の販売台数が両機種あわせて900万台に達し、前機種「S6」の約3倍を記録したと記している(米国時間6日付記事)。この成功の理由については、各機能をアップグレードしながら価格を前機種よりも低く押さえたこと、ならびに投入時期を前倒ししたことの2つが挙げられている。

いっぽうWSJは、「Galaxy S7」の販売初月の販売台数が推定1000万台を記録し、市場の予想を30〜40%程度上回ったとするアナリストの話を紹介。また「S6」発売時と比べて、米国では30%、欧州では20%、中国では10%、それぞれ初月の販売台数が増加しているとする調査会社カウンターポイント(Counterpoint Technology Market Research)の話も紹介されている。

またWSJは別の記事で、サムスンが中国やインド、インドネシアなどの大市場で中〜低価格帯の機種を中心に積極的な低価格戦略を展開したことが奏功したと指摘。この価格引き下げにより、以前ならインドのマイクロマックス(Micromax)やインドネシアのエバークロス(Evercoss)といった各地域の地元メーカーの製品に流れていたスマートフォンユーザーがサムスン製品を選べるようになったと記している。

WSJでは調査会社Gartnerのデータを引用する形で、サムスンのスマートフォン市場シェア(グローバル)が2013年の31%から2015年には22.5%に低下し、それに伴い同社のモバイル端末部門の利益率も16.1%から8.9%に減少していたと記すいっぽう、決算速報値を伝えた記事では、1-3月期に市場シェアの回復を受け、同部門の利益率が12.5%前後まで回復する可能性があるとする韓国現代証券(HMC Investment & Securities)アナリストの見方も紹介されている。ただしグレッグ・ロー(Greg Roh)氏というこのアナリストは、BloombergやReutersに対して、「スマートフォン市場全体の需要などを考えると、サムスンの業績は第1四半期がピーク」などとする見方もコメントしている。

【参照情報】
Samsung Electronics Operating Profit Driven by Galaxy S7 Sales - WSJ
Samsung Beats Estimates as Early Debut of S7 Boosts Sales - Bloomberg
Samsung Electronics set for first-quarter profit jump, but some call an earnings peak - Reuters
Samsung Rewrites Playbook to Juice Galaxy S7 Sales - Bloomberg
Samsung Makes Aggressive Play for Emerging Markets - WSJ
Samsung Galaxy S7 Smartphones Top Consumer Reports' Ratings - Consumer Reports

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