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中国政府の工業情報化部(Ministry of Industry and Information Technology、MIIT)高官が、高速道路などを使った自動運転車の走行テストを一時的に中止するよう求める発言を行ったことがBloombergなどで報じられている。同国内で各社が進める自動運転車関連の技術開発に遅れが生じる可能性が指摘されている。

Bloombergによると、この発言はMIITの自動車部門で責任者を務めるシ・ウェイツエン(She Weizhen)氏という幹部が行ったもの。同部門では現在、警察当局と協力しながら自動運転車関連のルール作りを進めており、これが完成するまで一時的に公道でのテスト走行を差し控えるよう自動車メーカー各社に要請したとされている。

MIITの進めるルール作りは、すでに素案作成が完了しているが、正式なルールが施行される時期などはいまのところ不明だという。

中国では、昨年12月にバイドゥ(Baidu、百度)が北京周辺の高速道路を使って進めていた自動運転車の走行テストの様子を公開し、欧米の媒体などからも大きな注目を集めていた。また同社は6月はじめに、公共交通機関への導入を想定した自動運転車の量産を5年以内に開始する計画を明らかにしてもいた。

Bloombergでは今回、このバイドゥと大手自動車メーカーのジーリー(吉利汽車、Geely Automobile)が3月に、中国政府に対して自動運転車関連の法的枠組みの策定を急ぐよう求めていたことや、4月にはやはり大手メーカーの重慶長安汽車(Chongqing Changan Automobile)が開発した自動運転車が1200マイル(約1930キロメートル)の試験走行に成功していたことなどに触れている。

自動運転車技術の開発にあたっては、道路インフラの整備状況やドライバーの運転習慣など国や地域によって異なるさまざまな要因を考慮に入れる必要があり、そのため実際の公道走行を通じたデータ収集が不可欠とされる。自動車販売台数で世界一となった中国で当面テスト走行ができないとなれば、日欧米のメーカー各社が進める技術開発にも影響が生じる可能性が考えられる。


(2015年12月にバイドゥが公開したテスト走行の映像)

【参照情報】
China Bans Highway Testing of Autonomous Cars Pending Regulation - Bloomberg
China pumps the brakes on autonomous-car testing for now - CNET
Self-driving cars in China will have to wait until regulations are in place, government says - Digital Trends

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