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インド2016年Q2スマホ出荷は久しぶりの出荷増で2,750万台:インドで台頭する中国メーカー

2016.08.31

Updated by Hitoshi Sato on August 31, 2016, 19:52 pm JST

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IDCインドは2016年8月19日、インドでの2016年第2四半期(4月~6月)のインドにおけるスマホの出荷台数を発表した。それによるとインドでの2016年Q2では前年同期比3.7%増の2,750万台が出荷された。2016年Q1よりも17.1%伸びた。インドでのスマホ出荷はここのところ2期連続で減少していたので、久しぶりの出荷増となった。

台頭する中国メーカーの存在感

インドでのスマホ出荷はサムスンが圧倒的な1位だ。中国市場からは姿を消してしまったサムスンの存在感がまだある。特に2016年Q1にりリースしたサムスンのJシリーズがけん引しているのだろう。iPhoneのような高価な端末が売れないインド市場で、サムスンはハイエンドからミドルエンド、ローエンドまで多種多様な端末を供給している。

またインドではMicromaxやIntex、Lavaなどの地場メーカーも台頭し、だいぶ普及しているが、それでも地場メーカーの勢力が落ちている。というよりも中国メーカーの存在感が大きくなってきており、中国メーカーの出荷が75%増となっている。上位5位ではLenovoが3位に入っているだけだが、他にもvivo、Xiaomi、OPPOといった中国でもグローバル市場でも台頭しているメーカーが軒並みインドでも売れ筋だ。

特にXiomiは中国市場での出荷に陰りが見え始めているが、インドでは同社の「Redmi Note 3」が好調で、2016年Q2にはインドでオンライン経由で88万台販売しており、ここ5か月で175万台出荷している。Xiomiは2014年にインドに進出してからスマホの出荷は72%増だ。同社はインドの複数の州政府と製造施設2ヵ所の建設に関して交渉中である。

一方、インド市場で2位のMicromaxは、2020年までに世界第5位のスマホメーカーとなる長期目標を達成するため、中国市場への参入と2年以内の新規株式公開(IPO)を行う準備をしているようだ。同社は現在、インドで毎月100万台を販売している。現在、世界5位のメーカーvivoが毎月400万台で、同社は中国だけでなくインドや東南アジア市場でも端末を出荷しているので、Micromaxも世界5位を視野に入れるのであればインド市場だけでなく、中国や東南アジアなどインド国外での販売を積極的に行っていかないといけない。

インドではモディ首相が主導する「Make in India」の影響もあって、地場のメーカーが台頭しつつあり、各社が積極的にプロモーションを展開する一方で、差別化も難しくなってきている。それでもインドのOKWUというモバイルテクノロジー企業も2016年中にスマホ市場に参入することを表明しているなど、スマホ市場への新たな企業の参入は続いている。インドの地場メーカー間でも、まだまだ熾烈な競争は続きそうだ。

▼2016年Q2におけるインドでのスマホ出荷メーカー別シェア(IDCインド発表を基に作成)
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【参照情報】
After Successive Decline For Last Two Quarters, Indian Smartphone Market Recovers With 17 Percent Growth In Q2 2016: IDC India
Xiaomi’s smartphones sales in India up 72%
Xiaomi sells 1.75 million units of the Redmi Note 3 in India in 5 months
India’s Micromax Plans to Sell Smartphones in China, Raise Cash
Smartphone brand OKWU to be launched in India soon

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佐藤 仁(さとう・ひとし)

2010年12月より情報通信総合研究所にてグローバルガバナンスにおける情報通信の果たす役割や技術動向に関する調査・研究に従事している。情報通信技術の発展によって世界は大きく変わってきたが、それらはグローバルガバナンスの中でどのような位置付けにあるのか、そして国際秩序と日本社会にどのような影響を与えて、未来をどのように変えていくのかを研究している。修士(国際政治学)、修士(社会デザイン学)。近著では「情報通信アウトルック2014:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)、「情報通信アウトルック2013:ビッグデータが社会を変える」(NTT出版・共著)など。