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ケイ・オプティコム、コンテンツとデータをパッケージ販売する新MVNOブランドスキーム「+SIM」を発表

2017.02.17

Updated by Asako Itagaki on 2月 17, 2017, 09:08 am JST

2月16日、ケイ・オプティコムはコンテンツとデータ通信をパッケージで販売する新MVNOブランド「+SIM(プラスシム)」を発表した。第一弾として、日経電子版有料版と組み合わせた「日経電子版+SIM」の販売を3月1日から開始する。

ケイ・オプティコムが2014年6月から提供を開始したMVNOサービス「mineo」は、2017年2月15日現在で54万契約までユーザーを広げており、2017年度100万契約を目指す。同社は従来個人・法人向けのMVNOサービスおよび「自社ブランドでMVNOサービスを提供したい」パートナー向けのMVNEサービスを提供していたが、「+SIM」は、コンテンツを持つパートナーのブランドでケイ・オプティコムがMVNOサービスを提供する、新たなB2B2Cモデルのサービスとなる。

+SIMの「プラス」には、「(MVNOといえば)価格が安いということに注目されがちだったが、今後はコンテンツを組み合わせることで価値を訴求したい。あわせもった通信サービスを提供することで、自分らしさを発揮していただけるブランドになりたい」(ケイ・オプティコム モバイル事業戦略グループ 上田晃穂氏)という思いが込められている。ブランドカラーには、「いろいろなものと合うけれども他のものを邪魔しない、かつ単独で存在感のある色」として黒を選定した。

▼上田氏はSIMカード型の+SIMのサービスロゴを持ってサービスを説明

▼カードの裏に書かれたサービスコンセプト。
20160217-plusSIM-2

当面はドコモネットワーク(Dプラン)対応SIMカードのみの提供となる。mineoとは別ブランドとなるので、mineoで利用できる日割り料金計算や余ったデータ容量をシェアするフリータンクなどは利用できない。

第一弾として提供される「日経電子版+SIM」は、日経電子版の有料版アカウントと5GBのデータ通信をセットで月額4,946円(データ通信専用)/5,646円(音声+SMS付き)で提供する。一定期間後の価格変更や2年縛りはない(ただし1年以内のMNP転出に関しては契約期間に応じた手数料が発生)。スタートキャンペーンとして、3月1日から4月27日までに申し込んだ場合、契約事務手数料(3,000円)が無料となる。(金額は税抜)

ターゲットは「日経電子版登録会員339万人のうち、有料契約している50万人を除いた人」。日経電子版の有料購読者は20代が最も多くなっている。就活や新社会人が「勉強のために日経新聞を読む」というニーズが存在していることがうかがわれ、日経電子版+SIMもこの層をメインターゲットとしている。

日経電子版+SIMの有料アカウントは、パソコンや他のSIMを利用したデバイスでも使用できる。建てつけとしてはケイ・オプティコムが日経新聞電子版有料版の販売代理店としてプロモーションや契約の受付を行い、3月1日に開設される専用ウェブサイトから申し込んだ日経電子版+SIM契約者に対して日経電子版の有料アカウントを払い出す形となる。

「日経を読む時はデータ通信無料」といったカウントフリー(ゼロレイティング)は適用されない。これについては、従来から会社として積極的にカウントフリーを打ち出しているわけではないので、今回もその方針となったとのことだ。ただし、「+SIMとしてカウントフリーは行わない」というわけではなく、「技術的課題と通信の秘密を確保したうえでユーザーに受け入れられる可能性があれば、組み合わせるコンテンツによっては可能性がある」(上田氏)としている。

ケイ・オプティコムでは、今後もさまざまなサービスやブランドとパッケージにした商品を開発していく。また、+SIMのスキームで複数のコンテンツや、ハードウェアなどもバンドルして提供するMVNOサービスも、シナジーがあれば可能性があるとのことだ。パートナーにとってはモバイル通信との組み合わせで商材の魅力を増すと共に課金のハードルを下げ、ケイ・オプティコムにとっては「SIMを価格や通信サービスの仕様ではなく中身で選ぶ」選択肢をユーザーに提供する。コンテンツホルダーと通信事業者の新たな関係を実現したスキームとして注目したい。

【報道発表資料】
コンテンツとデータ通信をパック販売 新ブランド「+SIM(プラスシム)」スタート

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板垣 朝子(いたがき・あさこ)

WirelessWire News編集長。独立系SIerにてシステムコンサルティングに従事した後、1995年から情報通信分野を中心にフリーで執筆活動を行う。2013年春、長年住んだ中目黒を離れて、世界一高い電波塔の近所で下町生活を満喫中。

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