公衆トイレ イメージ

トイレの空き状況と節水をIoTで管理、KDDIがクラウドサービスで提供

2017.02.21

Updated by Naohisa Iwamoto on 2月 21, 2017, 06:25 am JST

オフィスやショッピングセンター、鉄道の駅などで、駆け込んだトイレが満室で冷や汗をかくことがあるが、IoTの活用でそうしたリスクを回避できる世界が近づいてきているようだ。KDDIが、2017年3月以降にトイレのIoT化を実現するクラウドサービスの提供を開始し、トイレのスマート化を推進する。

KDDIが提供するのは、「KDDI IoTクラウド ~トイレ空室管理~」(以下、空室管理)と「KDDI IoTクラウド ~トイレ節水管理~」(以下、節水管理)の2つのサービス。空室管理は、トイレの個室にマグネットセンサーを取り付け、開閉情報をクラウドに収集することで、トイレの空き状況をスマートフォンからリアルタイムに確認できるようにする。空きを探したり、空室になるのを待ったりする時間の倹約につながる。節水管理は、トイレの個室内に設置した人感センサーと高機能フラッシュバルブを組み合わせて、利用者の滞在時間に応じた適切な水量の流し分けを実現する。また、フラッシュバルブの状態を遠隔監視することで、水量のモニタリングやメンテナンスに役立てる。試算では従来の40~50%の節水が可能になるという。

これらのサービスを利用することにより、トイレの個室利用の効率化と利用者の時間効率化が図れるだけでなく、節水によるコスト削減や、トイレの利用頻度に応じた清掃の最適化などが実現できる。オフィスビルの管理者などはコスト削減や作業の効率化のメリットを得られるとともに、利用者に利便性も提供できる。

トイレのIoT化に対する取り組みは、これまでにもいくつかの企業などが提供をアナウンスしている。伊藤忠テクノソリューションズは2016年10月にクラウドサービスの「IoTトイレ」を発表。空き状況を効率的に知らせるサービスとして、三井不動産のオフィスビルなどでの採用を推進している。レンジャーシステムもリアルタイムトイレ空室検索サービス「トイレsearching」を提供、空席検索プラットフォームなどを手がけるバカンもトイレ空席検索サービス「THRONE」を提供している。KDDIの取り組みは、空室情報にフラッシュバルブの情報を組み合わせることで、コスト削減や清掃作業の効率化といったところに踏み込んだIoTソリューションを提供する点で、一歩新しい視点を提供していると言える。

【報道発表資料】
「KDDI IoTクラウド ~トイレ空室管理~」と 「KDDI IoTクラウド ~トイレ節水管理~」の提供を開始
【関連情報】
トイレの空き状況を確認できる「IoTトイレ」を開発(伊藤忠テクノソリューションズ)
トイレsearching(レンジャーシステム)
日本のIoTを変える99人【File.015】レンジャーシステムズ 執行役員 木村秀一氏(後編):一般にもわかりやすいIoTを思考、トイレの空き状況提供から広がるアイデア
Throne(スローン)(バカン)

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。