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ソースネクストの通訳端末「POCKETALK」、グローバル通信をソラコムの新プランがサポート

2017.11.02

Updated by Naohisa Iwamoto on November 2, 2017, 11:05 am JST

ソースネクストが12月14日に発売する予定の「POCKETALK」は、話しかけるだけで指定した言語に翻訳して音声で返してくれる手のひらサイズの通訳デバイスだ。世界の多くの国で気軽に使える通訳デバイスの無線通信に、ソラコムの新料金プランに対応するSIMが利用されている。

POCKETALKは、クラウド上の翻訳エンジンと連携することで、話しかけた音声を翻訳して、音声で返す機能を提供する。海外旅行の際や、店舗などに外国人観光客が訪れたときなどに、音声でコミュニケーションをサポートしてくれる便利なツールとなる。製品は、世界61カ国で使える専用グローバルSIMとセットのモデル(2万9800円)と、Wi-Fiモデル(2万4800円)がある。クラウド常有の翻訳エンジンを利用するため、通信は必須。海外や屋外で利用するケースが想定されるPOCKETALKでは、専用グローバルSIMとのセットモデルが高い利便性を持つ。

▼ソースネクストの「POCKETALK」(ソラコムのニュースリリースより)20171102_soracom001

ソースネクストは、2万9800円のSIMとのセットモデルで、世界61カ国のグローバル通信を2年間にわたって自由に利用できるようにした。利用者は、使う国や通信料金を気にせずに、翻訳デバイスを2年の間は自由に使える。利用期間の終了後は、有償で延長も可能である。

こうしたIoTデバイスの無線通信の柔軟な運用を可能にしたのが、ソラコムの新料金プランに対応したSIMだ。ソースネクストは、「SORACOM Air for セルラー」のグローバル向け Air SIMの「Plan01s」を採用した。Plan01sを含む新料金プランでは、利用しない期間の料金を無料にすることが可能で、製品出荷から販売までの期間の基本料金を支払わずに済む(参考記事:通信しない期間は料金無料、IoTの実態に合った新プランをHLR実装でソラコムが提供)。さらにグローバル対応なSIMであり、欧米アジアの各国での無線通信が自由に行える。この特徴を有効に活用したのが、POCKETALKの専用グローバルSIMというわけだ。

コンシューマ向けのIoTデバイスに限らず、グローバルなIoT通信が必要で、さらに利用開始までの期間が長いような機器・デバイスでは、ソラコムの新料金プランが有効に活用できる可能性がある。IoTを実現するソリューションで、無線通信をどのように活用するかを考える中で、1つのヒントになる事例だといえる。

【報道発表資料】
ソースネクスト様の新製品「POCKETALK」の通信に「SORACOM」が採用されました。
世界50言語を、手のひらに。タップ1つで言葉の壁をなくす、先進の「通訳」デバイス「POCKETALKTM(ポケトーク)」12月14日(木)新発売

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。