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イスラエルの「RoboTiCan社」(2011年設立)は、自律航行可能なドローンや自律運航可能な小型車両、ロボットなどを開発している。最近発表した「Rooster」(「Israeli walk-and-fly Rooster robot aids disaster relief」)は、災害救助支援ロボットとなっている。

被災地で最も重要なミッションの一つは、被災者を見つけ出すこと。震災であれ戦災であれ、現場には瓦礫などが散乱しており、路上をスムーズに移動することは困難。しかし、上空から見るだけでは障害物の下にいる人をカメラで捉えることができない。

Roosterは、いわゆる娯楽用のドローンを直径30cm、長さ40cmの俵型のケージ(籠)の中に固定したような形状をしている。このケージは、ドローンのプロペラを保護する役割がある。狭い場所を飛行する際に、壁や落下物にプロペラの羽根が当たることを避けながら飛ぶことができる。さらに、地上を進む際には、このケージがタイヤのように転がりながら進んでいく。地上走行でも推力はプロペラが生み出す。

実際には、ほとんどの場合は地上を進み、必要な場合だけ飛び上がる。Roosterとは雄鶏という意味だが、鶏と同じように普段は地上を歩き、場合によってちょっとだけ飛ぶというのがこのロボットの名前の由来のようだ。形はまったく鶏とは似ていないが。

Roosterは、被災者を見つけたり、災害の現場の様子を救助隊の基地に無線で知らせあtりする。また、複数のRoosterが現場でメッシュネットワークを構築し、相互に通信するとともに、基地までの通信路を確保する。被災直後は、セルラー網など公衆通信システムがダウンしている可能性があるため、通信路を自律的に構築、再構築を繰り返しながら通信路を確保できる自前のメッシュネットワークが有効となる。

【参照情報】
Israeli walk-and-fly Rooster robot aids disaster relief
Israeli co RoboTiCan develops rescue robot for disasters

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