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会津若松 冬 イメージ

LPWA活用で情報提供可能なの次世代スマートバス停、会津若松市内で実証を開始

2018.02.15

Updated by Naohisa Iwamoto on 2月 15, 2018, 06:25 am JST

広い範囲に数多くの端末が配置されるようなIoTのユースケースで、広域低消費電力のモバイル通信機能を提供するLPWA(Low Power Wide Area)の有効活用が期待されている。そうしたLPWAの特徴を生かして、次世代スマートバス停の実用化を目指した実証実験が行われる。

実証実験を行うのは、みちのりホールディングスと傘下の会津乗合自動車(会津バスを運営)、凸版印刷、ナビタイムジャパン、KDDI、ウェザーニューズの各社。次世代スマートバス停の実用化に向けた実証実験を、福島県会津若松市内で2017年2月17日に始める。このスマートバス停の特徴は、情報表示に電子ペーパーを用いることと、LPWAを将来的に利用すること。情報表示と通信の部分に低消費電力の技術を用いることで、ソーラーパネルを使った自然エネルギーによる駆動を実現する。外部電源を確保できない場所でも、遠隔からの時刻表データ更新やバス停の接近情報を表示する仕組みを提供できる。

スマートバス停では、バス接近情報や到着予想情報などのバスロケーション情報、運行状況急変などのリアルタイムの運行関連の情報表示のほか、経路、時刻表、料金などの詳細情報の提供、インバウンド旅客に向けた多言語による情報提供を行う。バスの運行情報をリアルタイムで提供できるようにすることで、バスの信頼性を高め、利用者の利便性向上を図る。バス運行に関連する情報だけでなく、地域情報などを表示する情報ステーションとしても活用を目指す。天気予報や、ライブカメラによる天候・道路状況、おすすめスポットなどの情報を提供するほか、エリア掲示板、公共機関からのお知らせ、緊急時の避難情報配信といった情報インフラとしても活用する。

こうした情報のやり取りと表示を低消費電力で実現するために、スマートバス停ではE Ink製の電子ペーパーディスプレーモジュールを採用し、通信にLPWAを利用する。LPWAとしては、LTE方式の1つであるLTE-Mを利用する予定である。低コスト、低消費電力の双方の仕組みを使うことで、既存のデジタルサイネージよりも安価な機器の設置が可能になると見ている。

▼スマートバス停を利用したバス事業高度化のイメージ(ニュースリリースより)
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実証実験では、会津若松市内の2カ所にスマートバス停を設置。スマートバス停の機能の検証と利用者の受容性の検証を行う。2月17日に設置し、4月から1年間を開発段階の期間と見込む。こうしたスマートバス停をバスの運行エリア全体で導入できるようになれば、バス事業者にとってはバス停の時刻表の紙を張り替えることなく、遠隔から時刻や路線の変更が容易になり、利用者のニーズに合わせたバスサービスや運行の提供が可能になる。更に、バス停に配信するデータをオープンデータ化することで、地域の新しいサービス開発の土壌に育てることも目論む。

【報道発表資料】
みちのりホールディングス (会津バス) など会津若松市内で国内初となる次世代スマートバス停の実証実験を開始

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。