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英保守党議員のクビ運動

Tories turn to be deselection activists

2019.06.29

Updated by Mayumi Tanimoto on June 29, 2019, 12:38 pm JST

現在イギリスは、次の保守党の党首の選出で盛り上がっているわけですが、どの候補者もはっきりいって歯切れが悪く、首相最有力候補のボリス・ジョンソンに至っては、愛人との痴話喧嘩や、大きなお友達系のチェックシャツでピクニックをする様子がパパラッチされるなど、有権者の怒りがビンビンと伝わって来る状況になっています。

特に、従来保守党を支持してきた有権者の怒りは凄まじく、前回のEU選挙でBrexit党に投票することでその怒りと不満を表明した人が多かったわけですが、ここに来て最近盛り上がっているのが保守党の議員の「クビ運動」です。

その中心になっているのがLeave.EUという団体です。離脱 投票の時から活発に活動してきたわけですが、同団体のサイトでは「Deselect your Remainer Conservative MP」というキャンペーンを展開しています。

キャンペーンのサイトを開くと、「保守党の残留派裏切り者を追い出せ。次は誰だ?」というかなり強烈なスローガンが表示されます。

このキャンペーンは、選挙区内の保守党委員会で、党員が不信任投票(no-confidence vote)によって、残留派を追い出そうという運動です。

党員が地元選挙区の保守党委員会で、前年を10%上回る場合、もしくは50以上の署名を集めた場合に特別総会が実施され、不信任投票が行われます。多くの場合、指名される議員は党を追い出されます。

追い出された議員は政治家の職を引退するか、無党派として再出発することが多いのですが、保守党が強い選挙区だとかなり厳しい状況に置かれます。

今週、犠牲者の一人になりかけたのがSouth West Hertfordshire選出の法務大臣のDavid Gauke氏です。不信任投票は反対多数でクビは免れましたが、地元での支持はかなり厳しい状況の模様です。

その他に残留派の保守党議員であるPhillip Lee氏、前司法長官であるDominic Grieve氏も不信任投票を受けています

合意なき離脱に反対していたNick Boles氏は、離脱派がイギリスで最も多かった地域の一つであるGranthamとStamfordが選挙区ですが、当然の様に不信任決議を受けています

Granthamは、サッチャー元首相の実家があるところで、農業や 食品加工業が主な作業でかなり貧しいところです。住民の少なからずは、東欧からの移民と競合する非熟練労働や農業に従事していますから、離脱に反対する議員が、地元の有権者を裏切った不届き者として大変な反発を受けるのは想像するまでもありません。

このようにイギリスの議員は、離脱の国民投票後もその行動を厳しく監視され、党をクビになってしまいます。 実質的に政治家としての政治生命を葬り去られる状況にあるわけです。 日本では想像ができませんが、イギリスの政治家は当選後も地元支持有権者の厳しい目にさらされているということです。

 

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谷本 真由美(たにもと・まゆみ)

NTTデータ経営研究所にてコンサルティング業務に従事後、イタリアに渡る。ローマの国連食糧農業機関(FAO)にて情報通信官として勤務後、英国にて情報通信コンサルティングに従事。現在ロンドン在住。

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