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オンラインで本人確認が完結する「eKYC」、認知は3割弱、利用は1割強--MMD研究所

2021.04.19

Updated by Naohisa Iwamoto on April 19, 2021, 06:25 am JST

銀行口座開設やクレジットカードの発行などに不可欠な本人確認(KYC:Know Your Customer)。対面の手続きでない場合、従来は本人確認書類のコピーを郵送するなどの手間がかかったが、最近ではスマートフォンなどから指示に従って本人確認書類や顔写真などの情報をオンラインで送付するだけで本人確認が完了する「eKYC」の採用が広がっている。MMD研究所がスマートフォン利用者にeKYCの認知状況や利用状況を尋ねた調査を行ったところ、回答者の約3割がeKYCについて認知していることがわかった。

調査は2021年3月23日から30日にかけてインターネットで実施し、20歳から69歳のスマートフォンを所有する男女計659人から回答を得た。オンラインの本人確認(eKYC)についての認知は、まだ高くはなく「まったく知らない」が71.5%で、少なくとも名称は知っているという認知の割合は28.5%だった。

認知している中では「利用したことがある」の12.0%が最も多く、「名称を知っているが、どんな内容なのか知らない」(5.9%)、「利用を検討している(利用したことはない)」(5.8%)、「内容は知っているが、利用したことはない」(4.9%)と続いた。

▼eKYCの認知状況(MMD研究所のニュースリリースより)

年齢別で見ると、20代は「利用したことがある」が19.7%と最も多く、年齢が上がるに従って「利用したことがある」割合が減少して60代では6.6%にまで絞られる。逆に「まったく知らない」は、20代で53.0%と少ないのに対して、60代では86.8%に上る。スマートフォンやその上で利用できるサービスを積極的に活用している若年層のほうが、より早くeKYCに触れる機会が多いようだ。

eKYCの利用経験者(回答者79人)の中で、eKYCが今後さらに普及してほしいかを尋ねたところ、「とてもそう思う」は58.2%、「ややそう思う」は36.7%となり、利用経験者の9割以上がeKYCに肯定的な意見を持つ。eKYCのメリットとしては、「郵送や書類コピーなどの手間が減った」(67.1%)、「スピーディーに手続きできる」(63.3%)、「外出しなくて済む」(59.5%)が上位に挙げられた。

一方で、デメリットとして感じることとしては、最も多かったのが「個人情報の漏洩の可能性」で41.8%。オンラインで個人情報をやり取りして本人確認するeKYCでは、セキュリティ面の強固な対策が不可欠であり、また利用者に対して安全性の担保ができていることをしっかり示すことの重要性が高いと言える。「何回試しても認証されない」(31.6%)、「本人確認書類の画像や動画などの読み込みができない」(29.1%)がデメリットの上位に続いた。

それではスマートフォンユーザーは、eKYCがどのようなところで使えると便利だと考えているのか。eKYCを今後利用したいと思うと235人に複数回答で尋ねた結果、「クレジットカード発行時」(57.0%)、「銀行・証券口座開設時」(49.8%)、「キャッシュレス決済サービス利用時」(49.4%)に多くの回答が集まった。

【報道発表資料】
オンラインの本人確認(eKYC)の利用経験者は12.0%、オンラインや郵送・窓口での本人確認手続き中、面倒になり中断したことがあるのは41.6%

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。

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