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あなたが聞いているのは「言葉」ではなく「声」である

2022.12.22

Updated by WirelessWire News編集部 on December 22, 2022, 07:09 am JST

言葉よりも心を動かす「声」という音

私たちが日々、何気なく使っている声には凄まじい力がある。こう言うと多くの人は「なんのこと?」と思うかもしれない。声は話すときに使うもの。それはあまりに日常的で、当たり前すぎて、言葉や話し方を考えることはあっても、「声そのもの」など意識することがないのが多くの人の実情だろう。

しかし、そんなふうに意識もせずに発している声、言葉を運んでいる声が、実は言葉でない何か、言葉以上の何かを伝えているとしたらどうだろうか。そして、それが言葉を凌駕して心の奥底を揺り動かし、判断すらも左右してしまうとしたら?

人の話を聞いていたときにこんな経験はないだろうか。

・順序立ててよどみなく話されているのに、内容が頭に入ってこない。

・正しいことを丁寧に話されているのに、なぜか反発を感じる。

・内容の濃い話を聞いたはずなのに、翌日になったらほとんど記憶に残っていない。

・たいしたことは話されていないのに、なぜか印象が強く残った。

逆に自分が話したときに、こんなふうに感じたことはないだろうか。

・一生懸命に話しているのに、相手は上の空。

・内容も話し方も吟味したのに、伝わっていなかった。

・うまく話せなかったのに、なぜか評価が高かった。

私たちは日々、人と接してはこういうことを繰り返しているので、なぜそうなったのか、などとはあまり考えず、たまたまそうだったのだろうと思っている。

しかし、人の感情や心が動くときには必ず理由があって、その大きな要因が、じつは「声」。正確に言うと「声」という音なのだ。

会話であれ、プレゼンテーションであれ、演説であれ、メモでも取らない限り、人はその内容を1割程度しか憶えていないといわれている。しかし、その話し手の印象は「声という音」によって無意識に脳に刷り込まれ、時間が経過しても影響力を保ち続ける。

もっと話していたいと思わせたり、逆にさっさと話が終わらないかなと感じさせたりするのも話の内容だけのことではなく、声によるもの、声に含まれる音の要素による影響が大きいのだ。

※本稿は、モダンタイムズに掲載された記事の抜粋です(この記事の全文を読む)。
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