ジーエフケーマーケティングサービス ジャパンは2010年10月26日に2010年7月〜9月の国内携帯電話携帯電話市場の販売動向を発表した。2008年、2009年と前年比二桁減の低調が続いていた携帯電話の販売台数は、2010年4-6月期に約3年ぶりにプラス成長に転じた。その後の2010年7-9月期も数量前年比1.3%増と前年超えを維持し、市場は回復基調にある。
▼図1 日本の携帯電話の販売数量前年比の推移(2007年第3四半期〜2010年第3四半期)
市場の牽引役となっているのがiPhone OS・Android・Windows Mobile・BlackBerry OSを搭載した多機能端末である。これら4つのOSを搭載したモデルの販売数量構成比は2009年1月には携帯電話全体の2%にも満たなかったが、2010年4月には10%を超え、直近の2010年9月には16%にまで伸びてきている。
▼図2 多機能端末の販売数量構成比の推移(2009年1月〜2010年9月)
2010年6月にauからも多機能端末が発売され、主要3キャリアから出揃った。また、多機能端末の課題とされていた通常の携帯電話のメールアドレスが使えない問題も主要3キャリアでは解消され、多機能端末へ乗り換えやすい環境が整ってきたことも成長を後押しするだろうと分析している。
好調な多機能端末が販売台数を押し上げ、市場全体は徐々に回復傾向を示しているものの、通常の携帯電話は減少傾向が続いていることから、今後の携帯電話の年間市場規模は3,500万台前後で推移する状況が続くと予測している。
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販売チャネル別に多機能端末の数量構成比を見てみると、家電量販店では2010年9月に構成比が25%を超えたのに対し、携帯電話専門店では同13.5%と、家電量販店に比べると低い割合にとどまっている。携帯電話市場の約7割を占める携帯電話専門店が多機能端末市場の成長に大きな役割を担うと分析している。
また多機能端末を携帯OS別にみると、Android OS搭載モデルがモデル数の増加に伴い著しい成長をみせている。多機能端末に占めるAndroid OS搭載モデルの数量構成比は、2010年1-3月期では4%だったが、4-6月期では40%に到達した。その後は30%弱で推移しているが、10月以降に各社よりAndroid OS搭載モデルが発売されていることから、今後の更なる成長が見込まれる。
▼図3 多機能端末のチャネル別販売数量構成比の推移(携帯電話専門店、家電量販店)
【情報ソース】
2010年10月26日のジーエフケーマーケティングサービスジャパンのプレスリリース
・携帯電話市場販売動向 多機能端末が数量構成比15%超を占め、市場の回復を牽引 [PDF]
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