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ソフトバンクの冬春スマホは「Hybrid 4G LTE」に対応、健康などのサービスも

2013.09.30

Updated by Naohisa Iwamoto on September 30, 2013, 20:12 pm JST

ソフトバンクモバイルは2013年9月30日、2013年-2014年にかけての冬春モデル新製品を発表した。製品はスマートフォンが4モデル、フィーチャーフォンが2モデル、モバイルルーターが1モデル。子育てをサポートするサービスや、体組成計とスマートフォンを組み合わせて使う健康管理サービスも提供する。

▼ソフトバンクモバイルの冬春モデル20130930_sbm001.jpg

ソフトバンクモバイルの孫正義社長は、「iPhoneで3社が揃い踏みするようになり、ネットワークの優劣を互いに競い合う時代になったと言っても過言ではない。ソフトバンクはこういう時期が来ることを予見していた。つながりやすさで世界最高のネットワークを作った」とハード競争からネットワークやサービス面での競争に軸足が移ることを説明。つながりやすさやパケ詰まりの少なさをアピールする複数のデータを示した。

Hybrid 4G LTE対応のスマートフォンが4機種

Androidスマートフォンの新製品ではこれまでのAXGP方式の「SoftBank 4G」に加えて、iPhoneで提供していたFDD-LTE方式の「SoftBank 4G LTE」も使えるようにすることを発表した。AXGP方式はTD-LTE方式と互換性があることから、2つのLTEを使える「Hybrid 4G LTE」の名称で提供する。

●AQUOS PHONE Xx 302SH(シャープ製)
スマートフォンとして世界で初めて3辺狭額縁設計を採用、前面のディスプレイ占有率を80.5%にまで高めた。そのため、5.2インチの大型ディスプレイを搭載しながら、フットプリントは5.0インチの従来モデルよりも小さくなった。英語の文章にカメラをかざすだけで、自動翻訳する「翻訳ファインダー」機能を採用した。CPUは2.2GHzクアッドコア、1630万画素でF1.9の明るいレンズを採用したカメラ、フルセグ/ワンセグの受信機能を搭載する。OSはAndroid 4.2。

▼前面のほとんどがディスプレイの「AQUOS PHONE Xx 302SH」20130930_sbm002.jpg

●AQUOS PHONE Xx mini 303SH(シャープ製)
AQUOS PHONE Xx 302SHと同様に狭額縁設計を採用することで、4.5インチ画面を搭載するスマートフォンで世界最小サイズを実現した。ディスプレイは、フルHDのIGZOを採用。バッテリーは2120mAhで、IGZOの省電力性能と併せて2日間利用できる高い省エネ性能を持つ。「翻訳ファインダー」機能も搭載する。CPUは2.2GHzクアッドコア、1310万画素でF1.9の明るいレンズを採用したカメラを搭載する。OSはAndroid 4.2。

●ARROWS A 301F(富士通モバイルコミュニケーションズ製)
10分の充電で、標準的な使用なら1日利用できる急速充電に対応。フル充電状態ならば3日間の利用が可能。5インチのフルHD液晶、2.2GHzのクアッドコアCPUを搭載する。メインカメラは1310万画素で、環境に合わせた色補正を行う「パーフェクトチューニング」機能など、きれいに写真を撮れる機能を搭載した。富士通独自の「スマート指紋センサー」でセキュリティーを高めている点も特徴だ。OSはAndroid 4.2。フルセグ/ワンセグの受信に対応する。

●Disney Mobile DN016SH(シャープ製)
キャラクターごとに異なるマルチキャラクターのライブ壁紙と、キャラクターをデザインした選べるスマートフォンケースを組み合わせてカスタマイズが可能なディズニーモデル。背面にワンポイントのミッキ-ヘッドをあしらう。ハードウエア的には、AQUOS PHONE Xx 302SHと同等のスペックを備える。

このほか、フィーチャーフォンなどの新製品も発表した。孫社長は「世の中にはスマホはいやだという人もいる。従来型の二つ折りの機種も用意した」と語った。「THE PREMIUM10 WATERPROOF 301SH」はシャープ製で、落ち着いた色使いの6色を用意する防水ケータイ。「COLOR LIFE4 WATERPROOF 301P」はパナソニック モバイルコミュニケーションズ製で、8色のカラーバリエーションと3.4インチの大型液晶が特徴の防水ケータイである。

また、スマートフォンのように画面にタッチする操作で設定などが可能なモバイルルーター「Pocket WiFi 301HW」(ファーウェイ製)も発表した。下り最大110MbpsのAXGP(TD-LTE)方式の「SoftBank 4G」、イー・アクセスの1.7GHz帯のFDD-LTE、3Gの「ULTRA SPEED」のマルチネットワークに対応する。

子育て、健康など「ハードからサービス」へ

孫社長がアピールするのはネットワークのつながりやすさだけはない。「もはや、単にハードを売るのではなくて、幸せになってほしい、健康でいて欲しいといったサービスを提供する」(孫社長)と語る。

「情報革命で人々を幸せにする」とうたったその1つのサービスが、「子育てサポート」。ソフトバンクの母親社員サークルが企画したサービスで、赤ちゃんを預けていたり、寝室にいたりしても、常時見守りできることを目指した。ベビーモニターカメラを使い24時間赤ちゃんの様子を見守れるようにするほか、赤ちゃんの異常を検知したらスマートフォンに伝えるといった機能も備える。写真や成長記録をクラウドに容量制限なく保存できるサービスや、24時間対応の無料電話相談などとセットで、月額840円で提供する。

▼3Gで通信できる「スマート体組成計 301SI」20130930_sbm003.jpg

もう1つが、ヘルスケア。冬春モデルでは、「スマート体組成計 301SI」(セイコーインスツル製)をソフトバンクモバイルの製品としてラインアップした。乗るだけで9つの測定データ(体重、体脂肪率、BMI、基礎代謝、内臓脂肪レベル、身体年齢、骨レベル、骨格筋レベル、水分量)を記録でき、家族4人まで利用できる。3G通信機能を備え、自動的にクラウドに送信することが可能。月額619円の専用プランを用意する。測定データは、スマートフォンのアプリから簡単に閲覧/管理できる。

【報道発表資料】
2013-14年冬春商戦向け新商品について
スマホで子育てをトータルサポート! 「子育てサポート」登場
乗るだけでスマホと自動連携! 3G通信機能を搭載した「スマート体組成計 SoftBank 301SI」を開発

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。