中国バイドゥもモバイルプラットフォームを発表 - 独自OS開発の可能性も示唆
2011.09.06
Updated by WirelessWire News編集部 on September 6, 2011, 11:17 am JST
2011.09.06
Updated by WirelessWire News編集部 on September 6, 2011, 11:17 am JST
中国のウェブ検索最大手、バイドゥ(Baidu)が現地時間2日、グーグル(Google)のAndroid OSをベースにした「Baidu Yi」というモバイル端末向けプラットフォームを発表したとFinancial Times(FT)などが伝えている。
[出典:Mobiputing]
バイドゥでは、ロビン・リー(Robin Li)CEOが3月にFTとのインタビューのなかで、独自のモバイルプラットフォーム開発に関する計画があることを明らかにしていた。また同社バイスプレジデントのワン・ジン(Wang Jing)氏は、今回の発表に際して、将来的には独自のモバイルOSのリリースする可能性もあるとFTに語ったという。
Baidu Yiでは端末のスイッチを入れると、すぐに検索枠をふくんだメニュー画面が表示され、同社の検索サービスを容易に使えるようになっているという。またクラウド上に最大180GBまでのストレージが容易され、電子メール、写真、連絡先などのデータが保存できるという。
バイドゥでは「Baidu Yi」をサポートするアライアンスの結成に向け、すでに外部のアプリ開発者や端末メーカー、チップセットなどのコンポーネントメーカー各社と話を進めているという。
中国のウェブ企業が自社のモバイルプラットフォームを投入した例としては、7月下旬に「Aliyun OS」をリリースしたeコマース最大手のアリババの例がある。また、携帯通信最大手のチャイナモバイル(China Mobile)では、Androidをベースに独自開発した「Ophone OS」を以前から提供している。
FTによれば、中国の検索市場におけるバイドゥのシェアは売上高ベースで全体の70%を超えており、限定的にしかサービスを提供していないため20%以下のシェアしかないグーグルを大きく引き離している。ただし、モバイル端末からの検索に限ってはバイドゥのシェは35%に過ぎないという。
なお、中国には4億8500万人のインターネット利用者がいるが、そのうち3万1800万人は携帯電話からの利用者だという。また今年に入って3Gサービス加入者やスマートフォン購入者の数が急激に増加してきており、こうしたニーズに応えるべく端末メーカー各社から低価格帯のスマートフォンも発表されている。
【参照情報】
・Baidu prepares mobile operating system - FT.com
・Baidu really is China's Google: Search engine develops a mobile phone OS - Mobiputing
・中国の百度公司、新たなモバイル向けプラットフォームを発表 - ロイター
・中国アリババ、独自開発のモバイルOS「Aliyun OS」を発表 - 搭載端末第1弾は今月発売に
・【図・グラフ】中国3Gサービス加入者の「指数関数的な増加」
・サムスン、Galaxyスマートフォンの製品ラインを拡充 - 4機種の新モデルを発表
・モバイルプラットフォームの新旧交代 - Asymco
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