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ネスト・ラボ、新製品「Protect」を発表 - サーモスタットの次は煙感知器

2013.10.09

Updated by WirelessWire News編集部 on October 9, 2013, 12:05 pm JST

iPod開発の主要メンバーとして知られるトニー・ファデル(Tony Fadell)氏のベンチャー企業、ネスト・ラボ(Nest Labs)が米国時間8日、「Protect」という新製品を発表した。この製品は、同社が2011年に発表したサーモスタット「Nest Learning Thermostat」(Nest)に続く第二弾で、煙や一酸化炭素を感知するためのものだが、サーモスタットの時と同様、市場にイノベーションを起こす可能性がある製品として、各媒体で大きく採り上げられている。


[The Verge]

「Protect」は6つのセンサー(煙、一酸化炭素、熱、光、アクティビティ、超音波にそれぞれ対応)を搭載し、Wi-Fiや独自の無線接続機能を備える感知器で、警報のみで異常を知らせる従来の感知器とは異なり、音声やライトでもユーザーに異常を報告するものとなっている。

「Protect」は、煙や熱、一酸化炭素などの問題を感知すると、まずは女性の声で異常を報告し、本体についた円形のLEDライトの色が変わる。そして、この状態が続けば、警報が鳴る仕組みになっている。ユーザーは音声報告の時点で原因を確認し、問題がなければ「Protect」にむかって手を振る(または本体の中心にあるボタンを押す)ことでうるさい警報が鳴るのを防ぐことができる。

また、この感知器はWi-Fi(Wi-Fiが利用できない場合は内蔵のRFシステム)で専用サービスに接続されるが、家庭などに複数を設置した場合、たとえばベッドルームで発生した異常について、リビングルームにある「Protect」端末から報告を受ける、という機能もある。さらに、「Nest」と同様、AndroidやiOS端末に対応する専用アプリがあり、外出中でも家庭の状況を確認したり、異常の報告を受けたりすることが可能(ただし規制の関係から、アプリを使って警報を切ることはできない)。そのほか、夜間にはセンサーが人の動きを感知するとLEDライトをわずかに明るくするといった機能もある。なお、内蔵する電池の寿命は数年間で、電池残量が少なくなってきた場合も音声によって知らせるという。

「Protect」は黒と白の2色が用意され、1台129ドルで来月リリース予定。従来の煙・一酸化炭素感知器が20〜30ドルであることを考えるとかなり割高な価格設定だが、GigaOMでは、サーモスタットとしてはやはり高価な「Nest」がヒットしたことを挙げ、高価な感知器の市場が存在する可能性を指摘している。なお、The Vergeの調査によれば、全米で設置されている煙・一酸化炭素感知器の数はおよそ7億5000万台で、同感知器の市場はサーモスタット市場の3倍はあるという。


[AllThingsD]

【参照情報】
Fire drill: can Tony Fadell and Nest build a better smoke detector? - The Verge
Nest tackles another unloved device, redesigns the hated smoke detector - GigaOM
Tony Fadell on How Nest Protect Aims to Rid the World of the Dreaded Smoke-Detector Beep (Video) - AllThingsD
Nest Labs Takes on the Smoke Detector - WSJ
Nest Gives the Lowly Smoke Detector a Brain -- And a Voice - WIRED

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