グーグル（Google）の先進技術プロジェクト（Advanced Technology and Projects、ATAP）グループが進めるモジュラー型スマートフォン開発プロジェクト「Project Ara」について、同社が開発者向けバージョンを今秋に、またコンシューマー向けの製品を来年中にもリリースする予定であることが、米国時間20日に明らかになった。

Project Araは2013年に当時グーグル傘下にあったモトローラ（Motorola）のもとで開始されたもので、その後グーグルのATAPグループに吸収されていた。同社では、2015年1月に年内にプエルトリコで最初のモジュラー型スマートフォンをリリースするとしていたものの、この計画はその後中止となっていた。

グーグル幹部によれば、Project Araは今後ATAPグループから離れ、単独の部門として運営されるという。

今回のカンファレンスではデモも行われ、このなかでは、プロトタイプのモジュラー型端末にカメラを接続し、再起動なしに写真を撮る様子も披露された。また、各モジュールはアプリの設定から取り外しを選択するか、「Okay Google, eject the camera（カメラを外して）」のように音声コマンドによって取り外しができるという。なお、グーグルでは、ディスプレイやカメラなど様々なモジュラー部品の開発において、パナソニックやTDK、iヘルス（iHealth）、イーインク（E ink）、東芝、ソニー、サムスン（Samsung）などの企業との提携を明らかにしている。

なお、Project Araの開発者向けバージョンの申し込みは、同社のATAPグループのウェブサイトから行うことができる。

【参照情報】
・Google’s modular Project Ara phone is shipping to developers this fall - The Verge
・Google says its Project Ara modular smartphone will be ready to buy in 2017 - VentureBeat
・Google’s Modular Phones to Go On Sale Next Year - WSJ