アップル（Apple）が米国時間7日、同社の最新スマートフォン「iPhone 7」および「iPhone 7 Plus」を発表。耐水・防塵機能の搭載、ヘッドフォンジャックの廃止、Felica搭載によるおサイフケータイへの対応など、様々な改良が加えられている。

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両端末は、アップル最新の「A10」フュージョンプロセッサを搭載し、これまでの「A9」プロセッサに比べて処理能力が40%、またグラフィック性能が50%向上。また、ディスプレイのサイズと解像度はいずれも現行機種と変わらないものの、明るさは25%向上し、色表現性能も向上している。さらにバッテリーの駆動時間も長くなり、「7」では前モデル比で2時間、「7 Plus」では同1時間、稼働時間が延びたという。

新モデルはいずれも、iPhoneのスマートフォンとして初めて耐水・防塵性能が追加され、さらにホームボタンも触覚フィードバック対応の新たなものに変更されている。さらにストレージ容量も増加し、従来の16GB版が廃止され、32GB、128GB、256GBというラインナップに変更されている。

いっぽう、両機種のカメラには大幅な改良が加えられており、「iPhone 7」では12メガピクセルは前モデルと同じながらレンズの明るさがf1.8となった（前モデルはf2.2）ほか、新しいイメージ処理センサーや明るさが50%向上したクアッドLEDフラッシュなどが搭載されている。またフロントカメラも7メガピクセルに向上している。

さらに、「iPhone 7 Plus」には新たにデュアルカメラシステムも採用されている。28mmと60mmという異なる焦点距離のレンズを組み合わせたこのシステムでは、画質を下げることなく光学2倍ズームの写真が撮影できるほか、 2つのカメラをシームレスに切り替え、最大で10倍までのズーム写真を撮影できる（2倍以上ではデジタルズームのため画質は劣化する）。さらに、2つのカメラとソフトウェアを利用することで、デジタル一眼レフで撮影したような被写界深度の浅いボケのある写真を撮影する機能も今年中に追加されるという。

このほか、以前からの噂通りヘッドフォンジャックが廃止され、代わりにライトニングコネクタ接続する新たなイヤフォンが追加されたほか、従来の3.5mmヘッドフォンジャックで接続するデバイス用に変換アダプタも提供される。

また、アップルは「AirPods」と呼ぶ新たなワイヤレスヘッドフォンも発表。iPhoneや「Apple Watch」に対応する同ヘッドフォンは内蔵バッテリーで5時間稼働し、付属のバッテリーケースを使って25時間まで充電可能。なお、「AirPods」は今年10月に169ドルで発売予定となっている。

さらに、日本市場向けモデルにはFelicaチップが搭載され、おサイフケータイやSuicaなどの交通系ICカードに新たに対応。Bloombergによると、米国などで展開されている「Apple Pay」の機能も導入され、ドコモ、KDDI、ソフトバンクの大手携帯通信事業者のほか、クレディセゾン、三菱UFJニコス、イオン、オリエント・コーポレーション、住友三井カード、トヨタファイナンス、 UCカード、Viewカードなどが発行するクレジット / プリペイドカードに対応し、同時にJCB、アメリカン・エキスプレス（American Express）、マスターカード（Mastercard）、iD、QUICPAYといった各決済ネットワークで利用できるようになるという。

iPhone 7、iPhone 7 Plusは米国時間9日に予約が開始され、発売日は16日。米国市場での価格については、32GBモデルの7が649ドル、同7 Plusが769ドルで、ストレージが最大の256GBモデルでは7が849ドル、7 Plusが969ドルとなっている。

【参照情報】
・iPhone 7 and 7 Plus announced with water resistance, dual cameras, and no headphone jack - The Verge
・Apple to Bring Mobile Payments to Japan 12 Years After Docomo - Bloomberg
・Apple Unveils Latest iPhone - WSJ