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物質知性と量子化学Schrödinger’s Wednesday

自然知能を社会実装する:チューリングの功罪から、意思決定する物理「綱引き原理」へ

自然界に存在する生物や物質には、意図的な回路のような構造を持たなくても、適切な入力と出力があることにより、社会的な価値をもたらす情報処理や機能変換などの、知的機能を発現する可能性があります。その研究対象は、かつては粘菌アメーバだったり、最近ではオルガノイドだったりします。要は、計算式や論理回路では到底解けそうもない問題を、自然が持つ現象で解いてみよう、という試みです。

2023.08.19

物理計算機とマイクロロボティクスで自然知能を実現

アリは種としては12000種類存在しますが、それぞれが異なった環境に対応すべく独自のアルゴリズムを獲得しているのだそうです。

2023.07.05

光ピンセットで世界制覇を狙え!

「光ピンセット(optical tweezers)」は、光圧(ひかりあつ)という光の圧力を使った新しい技術です。例えば、血液中の赤血球を捕まえて自由に移動させたり、あるいは水と油に溶けているそれぞれの物資を光ピンセットで近付けて化学反応させる、などという芸当が可能になります。

2023.06.23

21世紀の観測問題(1) タッチスクリーンという魔法の鏡

私達は人と会う時、普通は自分自身を見ることはありません。ところが、Zoom会議では、自分自身を見ることができます。コロナ禍という歴史に残る時代、そして文化の変化に、人は「新しい鏡」で自分を見るようになったといえます。

2023.06.19

有機エレクトロニクスはSociety 5.0社会の実現に資することは可能か?

山形大学有機エレクトロニクスイノベーションセンター(INOEL)は、有機エレクトロニクス実用技術の研究開発成果を産学連携で推進するセンターとして2013年に設立されました。このセンターの大きな特徴は事業化・産業への応用(社会実装)を最重要視していることです。

2023.06.17

AIを越えるのか「OI」オルガノイド・インテリジェンス
コグニション1.0、の・ようなもの

「アンドロイド」というと、携帯のOSを思い浮かべる人は、生まれながらにしてタッチパネルのある世の中を普通とする世代です。その一つか二つか前の世代は、ブレードランナー(1982)や、その昔のメトロポリス(1927)の映画に登場する「人造人間」すなわち、andro=人、-oid=のようなもの、を思い出します。

2023.06.09

人間の自然知能から着想した新たな推論と計算

生物学や医学という学問分野は、定式化が難しく、個々の事例を重ね、知識を積み上げる分野。予想外の新事実が見い出されれば、辞典に一項目が増える。

2023.05.31

ウランを芸術のメディアとして見ると、なぜ新しい科学のあり方が観えてくるのか? 混沌からの秩序、科学哲学、科学人類学、エコクリティシズム

ウランを芸術のメディアとして見ている人たちがいる。もちろん、そのウランは、原子力から核兵器まで使われる元素のウランのことである。芸術と言われると違和感があるが、例えば「ウランガラス」と呼ばれる蛍光を発するガラス細工がある。

2023.05.22

なぜアメリカはインドにサイクロトロンを譲渡したのか? 地政学と認識論から科学を考える

1967年にロチェスター大学のサイクロトロン設備は、インドのチャンディガルにあるパンジャブ大学に譲渡された。地図を見ると分かるが、チャンディガルはインドの北部で、中国とパキスタンに挟まれた場所に位置する。そのサイクロトロン移設と共に、一地方大学であったパンジャブ大学は、一躍、インド国内の原子核物理学の研究と教育の拠点となった。

2023.05.12

何をやろうとしているのかが簡単に理解できてしまう研究は本当の最先端研究ではない

かれこれ35年以上も前の話になるのですが、入所時から「国際フロンティア研究システム」という最先端の科学技術を展開する新しい組織の準備が始まりました。

2023.05.02

なぜ私はカーボンナノチューブ(CNT)を発見できたのか

今回の「シュレディンガーの水曜日」では、他にも似たような研究をしていた研究者がたくさんいたはずなのに、なぜ飯島氏だけがカーボンナノチューブを発見できたのか、当時の研究体制や飯島氏の思考の軌跡などをご本人から語って頂きつつ、若い研究者に対して研究の進め方に関するアドバイスをいただければ、と考えています。

2023.04.25

3月29日(水)16時、第二期「シュレディンガーの水曜日」説明会を実施

第二期「シュレディンガーの水曜日」のプランがようやくまとまったので、それがどんなものなのかをご紹介するのが、3月29日(水曜)に実施する、第二期「シュレディンガーの水曜日」事業説明会です。これはいつものシュレディンガーの水曜日のように、研究者による話題提供を実施するものではありませんのでご注意ください(第二期の講義は4月下旬にスタートする予定です)。

2023.03.08