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iPad効果? 国内でも電子書籍を取り巻く動きが急加速

2010.06.28

Updated by WirelessWire News編集部 on June 28, 2010, 10:20 am UTC

iPadの発売からおよそ1カ月が経った。iPadは個人が使う情報端末のあり方を変えるだけでなく、ビジネスでの利用や情報の流通にも影響を及ぼし始めている。そうした影響の1つに、国内での電子書籍への急速な注目の高まりが挙げられる。この1週間の動きをお伝えする。

紀伊國屋書店は6月21日、ハイブリッドデジタル販売モデルによる電子書籍の流通を開始するとアナウンスした(報道発表資料:紀伊國屋書店、ハイブリッドデジタル販売モデルで電子書籍流通を開始)。デジタルネットワーク時代の読書生活への対応を目指すサービスだ。当初はオンライン書籍販売から着手。まずiPhoneおよびiPadに向けて「紀伊國屋書店アプリ」を投入し、その後Android端末やタブレット端末などへの展開を進める。さらに、パッケージメディアにも拡大する。具体的にはSDカードなどの電子メディアにコンテンツを収納して店頭で販売する。オンラインと書店店頭の両面でデジタルコンテンツを販売する"ハイブリッド"モデルの確立を目指すという。2010年9月にiPhone/iPad向けのアプリを提供する予定である。

電子書籍販売サイト「電子書籍パピレス」を運営するパピレスは、6月23日にJASDAQ市場に上場した。報道発表資料:大阪証券取引所(JASDAQ市場)上場のお知らせ)。株価は、公開価格の2700円に対して、上場2日目の24日には6140円の初値を付けた。公開価格の2.3倍に当たる。翌日の25日にも高値が7000円を超えるなど続伸した。パピレスはiPadの販売開始日の5月28日から、6500冊を超える電子書籍をiPad向けに提供するサービスを開始(報道発表資料:iPadですぐに6,500冊超の電子書籍が読める! パピレスが業界最大規模のiPadサイトを開始 )。18万タイトルを超える総コンテンツに加えて、iPadなどへの対応の迅速さなどが総合的に市場から高い評価を得られたと言えそうだ。

電子貸本Renta!
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6月22日には、電子書籍の普及策などを検討する政府の懇談会が開催された。総務省と経済産業省、文部科学省からなる3省の懇談会で、2010年3月から開催している第3回目の懇談会だ。ここでは、電子出版をさまざまなプラットフォームや端末で利用できるようにするため、ファイル形式を変換する際の国内ファイルフォーマットの共通化を求める報告案が説明された。年内にもフォーマットの統一を目指すという(報道発表資料:デジタル・ネットワーク社会における出版物の利活用の推進に関する懇談会報告(案)、日本経済新聞:電子書籍データ、年内に規格 3省懇談会報告案)。

デジタル・ネットワーク社会における出版物の利活用の推進に関する懇談会報告(案)
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