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オバマ大統領、ワイアレスブロードバンド用周波数帯の倍増を求める覚書に調印

2010.06.29

Updated by WirelessWire News編集部 on June 29, 2010, 12:02 pm JST

Presidential Memorandum: Unleashing the Wireless Broadband Revolution
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オバマ米大統領は28日(米国時間)、"Unleashing the Wireless Broadband Revolution"と題する覚書に調印し、今後10年間でブロードバンド用無線周波数帯の倍増を求める提案を行った。

米連邦通信委員会(Federal Communications Commission:FCC)が3月に発表した「National Broadband Plan」を下敷きにしたこの覚書では、現在連邦政府や民間企業が管理している約500メガヘルツの無線周波数帯を、商用目的のワイアレスブロードバンド用周波数帯に割り当てることを求めている。現在米国で商用利用されている周波数帯は約547メガヘルツであることから、この計画が議会で承認を受け、実現に移された場合、米国では商用利用が可能な無線周波数帯がほぼ倍増することになる。

新たにオークションにかけられる周波数帯のうち、約45パーセントは現在連邦政府に割り当てられながら有効に活用されていないもの。また、残りの一部はテレビ放送事業者などに割り当てられながら有効活用されていない周波数帯が割り当てられる予定。

米政府では、数百億ドルに達するとみられるオークションの代金について、その一部を警察・消防などが利用する新たな無線通信システムの建設に充てる予定としている。

iPhoneなどのスマートフォン普及を受けて、米携帯通信事業者はワイアレスブロードバンド用としてより多くの周波数帯取得を希望している。いっぽうで、周波数帯の一部返上を求められることになる放送事業者側ではFCCの提案に懐疑的で、4月には全米放送事業者連盟(National Association of Broadcasters:ABC、CBS、NBC、フォックス(Fox)が加入)の代表が、同計画について「不必要な政府の介入」と呼んでいた。

放送事業者側では、アナログ波からデジタル波への変換の際に、空きになった周波数帯108メガヘルツをすでに政府に返上しているが、返還された周波数帯を獲得した携帯通信事業者のなかにはまったく活用していない例もあるという。

そうした背景もあってか、ホワイトハウスの経済諮問委員を務めるラリー・サマーズ(Lawrence Summers)氏は、「放送事業者がライセンス返還や周波数帯共用を強制されることはない」「この計画は放送局側の自発的協力をベースにしており、周波数帯の共用やライセンスの返上を決定した放送局には、オークション代金の一部を提供する」などとし、放送事業者に理解と協力を呼びかけている。

なお、米政府が2008年に700MHz帯のオークションを実施した際には、合計で約196億ドルが政府に支払われていた。

【参照情報】
Presidential Memorandum: Unleashing the Wireless Broadband Revolution
White House backs FCC plans for more spectrum - CNET.com
Obama Said to Seek Doubling Airwaves for Smartphones, Internet - Bloomberg
Broadband Availability to Expand - New York Times

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