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富士通がマイクロソフトのクラウドを自社製品として販売へ

2010.07.26

Updated by WirelessWire News編集部 on July 26, 2010, 15:00 pm JST

米マイクロソフトは7月13日(日本時間)、クラウドに関して大きな発表を行いました。富士通やデルなどのサーバベンダと協力して、同社が運営するクラウド「Windows Azure」のソフトウェアとPCサーバやネットワーク機器などのハードウェアを一体化し、アプライアンス「Windows Azure Platform appliance」として提供することを明らかにしました。

Windows Azure Platform applianceは、マイクロソフトがパブリッククラウドとして提供しているWindows Azureと同じソフトウェア構成を専用のハードウェアに組み込んでいるため、SQL AzureなどWindows Azureの持つ機能と同等の機能を備え、Windows Azure用に開発されたアプリケーションもそのまま動作するとされています。

顧客は自社のデータセンターにこれを導入することで、オンプレミスでWindows Azureと同様のクラウドを利用できるほか、Windows Azureと同様にマルチテナントに対応しているため、SIerが顧客向けにサービスを提供することも可能になります。今年末から限定リリースを予定。

米マイクロソフトのサーバ&ツールビジネス担当プレジデントのBob Muglia氏の説明によると、Windows Azure Platform applianceは顧客に「レンタルされる」ものになるとのこと。

▼「マイクロソフトだけが、自社、パートナー、顧客自身のすべてのクラウドと、IaaS、PaaS、SaaSのすべてのレイヤをカバーする唯一のベンダなのだ」(Muglia氏)(写真提供:Publickey
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「ケーブルテレビのセットトップボックスを例にすれば、それはサービスとして顧客に提供されるものだ。セットトップボックスのアップデートなどは自動的に行われるため、顧客は何の心配もなく、スイッチを入れればテレビが映るし、どのチャンネルを見るかを自分で決めることができる。Windows Azure Platform applianceもこれと同様に、顧客自身がコントロールでき、コンプライアンスに適合でき、データのローカルな保存を実現する」(Muglia氏)

パートナーの1社となった富士通は、今年度末までにWindows Azure Platform applianceを館林システムセンターに導入して「FJ-Azure」(富士通アジュール)という自社ブランドで提供することを明らかにしています。

いままでクラウドは、クラウド事業者が独自に運営するデータセンターのパブリッククラウドに接続して利用するか、もしくは顧客自身がプライベートクラウドを構築して利用するか、いずれかが主な利用パターンでした。

Windows Azure Platform applianceはクラウドをブラックボックス化しつつ、そのハードウェアそのものを顧客やSIerが保有できることで、クラウドは利用したいがデータを社外に出すことに不安を感じる企業や、クラウドの利用によってハードウェア販売市場が失われると感じていたメーカーやSIerにアピールする、新たなクラウドのビジネスモデルを切り開いたといえます。

文・新野淳一(ブログ「Publickey」 Blogger in Chief)

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