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クラウド嫌いだったオラクルもついにクラウドへ参入。対応サーバとソフトウェアを発表

2010.10.12

Updated by WirelessWire News編集部 on October 12, 2010, 15:30 pm JST

Oracle
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オラクルのCEOであるラリー・エリソン氏は以前からクラウドの流行に反発し、「クラウドの何が一体新しいのか?」といった発言を繰り返してきました

しかし9月20日(現地時間9月19日)、サンフランシスコで行われたOracle OpenWorldで基調講演に立ったエリソン氏は、クラウドに対応したハードウェア、ソフトウェアの製品を次々に発表。ついにオラクルのクラウド分野での攻勢が始まりました。

エリソン氏が問う、クラウドの定義とは?

ラリー・エリソン氏は、オラクルが考えるクラウドとはAmazon EC2のようなものだと発言。それは標準をベースとしたアプリケーションのプラットフォームであり、仮想化と伸縮性を備えたものであると。

と同時に、セールスフォース・ドットコムのように営業支援のアプリケーションと、特定の種類のアプリケーションのためのプラットフォームで、仮想化も使われていないサービスを「このようなものをクラウドとは思わない」と切り捨てています。

その上で、エリソン氏が紹介した同社の新製品は、クラウドの機能を1つのハードウェアに詰め込んだ「クラウド・イン・ア・ボックス」、と同氏が表現するものでした。

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クラウドを箱に収めた「Exalogic Elastic Cloud」

エリソン氏が披露したオラクルの新しいマシン「Exalogic Elastic Cloud」は、サーバ、ネットワーク、ストレージ、仮想マシン、OS、ミドルウェアが1つの筐体の中に組み込まれているマシン。

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この筐体にはサーバが30台、360コアが搭載されており、アプリケーションを乗せたストレージアプライアンスも内蔵。ネットワークはInfinibandを利用し、データベースサーバとしてデータベース専用のExadataを接続して利用します。つまり、これ1台でクラウド並みの性能を出せる、だから「クラウド・イン・ア・ボックス」とエリソン氏はこれを説明しています。

ソフトウェア構成は、仮想マシンののゲストOSとしてSolarisとLinuxの2つに対応。そして、最適化のためのExalogic Elastic Cloud Softwareがあり、JRockit、WebLogic Server、Coherenceが動作。

筐体内の30台のサーバはそれぞれにメモリを搭載していますが、Coherenceがそれらを同期し、まるで1つの統合化されたメモリとして巨大なサーバに見せることで、驚異的な性能を発揮できるとエリソン氏は説明。

また、仮想マシン、OS、ミドルウェアのアップデートのパッチは1ファイルで当てることができるため、メンテナンスも簡単にしたとのこと。

しかも性能は、HTTPリクエストが1秒あたり100万回こなせる。「これは、リクエスト回数だけならFacebookのトラフィックを2台でまかなえる性能に相当する」(エリソン氏)

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クラウド対応の業務アプリケーションスイート

オラクルのクラウド対応戦略はこのExalogicによるハードウェアだけでなく、ソフトウェアの領域でも行われました。それが、クラウドに対応した業務アプリイート「Fusion Applications」。

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「Fusion Applications」は、(オラクルのミドルウェアスイートである)Fusion Middlewareの上で100%動作する設計となっており、Javaでプログラミングされているのが最大の特徴です。いままでの同社の業務アプリケーションは独自プラットフォームの上で動作していましたが、Fusion ApplicationsはすべてJavaで再構築したため、標準のJavaに対応したプラットフォーム上で動作することが可能になりました。これが「標準的なクラウド」に対応するということを意味しています。

「Fusion Applicationsはクラウド対応(クラウドレディ)だ。私たちのマシンでも、データセンターでも、ファイアウォールの内側のプライベートクラウドでも、パブリッククラウドでも動く」(エリソン氏)

Fusion Applicationsは来年の第1四半期に出荷予定で。最初のバージョンで予定している機能は、会計、人事、セールス&マーケティング、サプライチェーン、プロジェクト管理、調達、GRCなどを予定しています。

文・新野淳一(ブログ「Publickey」 Blogger in Chief)

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