MWC 2011で見えた1つの潮流は、近距離無線通信の規格NFCを使ってモバイルペイメントなどがグローバルでも重要なアプリケーションになりつつあること。日本ではある意味でFeliCaを使ったおサイフケータイによって当たり前になっているサービスだが、NFCの広まりとともに世界でも一気に利用が進みそうなアプリケーションだ。
▼サムスンの支払いのデモ
今回のMWCでは多くのブースでNFCを使ったソリューションやサービスの展示があった。例えば、サムスン電子のブースでは、NFCチップを搭載するGalaxy S IIなどを使って、交通系サービスやクレジットカードによる支払いのデモを行っていた。エリクソンの展示では、交通系に加えて、ホテルのカギの情報をモバイル端末に伝送してNFCで部屋の解錠をするといったソリューションも示していた。エリクソンでは、サービスプロバイダーやモバイルオペレーターが安全なサービス利用できるようにするTSM(Trusted Service Manager)としての機能を提供するという。
▼ホテルのカギとしてNFC端末を使うエリクソンのデモ
NTTドコモもMWCのブースで、FeliCaとNFCの相互利用のイメージのデモを行った。NFC端末のリーダー/ライター機能を使って、ICカード型のFeliCaカードへのチャージを行えるようにするというもの。日韓でのNFCサービス相互利用の検討を進めている中で、「韓国からの旅行者が、FeliCaのカードを手にいれれば事前に自分の携帯電話でチャージができるといった利用法を考えている。NFCとFeliCaの共存の第一段階」(説明員)という。
▼FeliCaのカードに携帯電話でチャージ
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