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電子書籍のソーシャルプラットフォーム「Qlippy」- 代表者インタビュー

2011.02.08

Updated by Kazutaka Shimura on February 8, 2011, 18:00 pm JST

Qlippy
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アプリ時代に必要なソーシャルプラットフォーム

Qlippyは、電子書籍の読者同士が特定のタイトルの好きな箇所について感想をシェアしたり、あとで読み返したい部分をマーキングできるサービス。2010年8月にベータ版を開始、さらに現在はiPad用のベータ版アプリも公開している。

iPadやiPhoneなどのスマートフォンやタブレット、さらに今年米国で普及が見込まれるネットTVは、いずれもコンテンツをアプリ経由で配信する。電子書籍も今後はこれら3スクリーンにアプリで配信されたものを読む習慣が増えるだろう。

ただし、いっぽうでは、違うアプリを利用する友人同士が、感想やお気に入りをシェアできないという課題も残る。

この課題を解決しようと、アプリ間のソーシャル機能を開発・提供するベンチャー企業が、モバイル市場で勃興している。先行しているのはゲーム分野で「OpenFeint」や「Scoreloop」といったベンチャー企業が会員を伸ばしている。これらの企業では、ソフトウェア開発キット(SDK)を無償公開し、ゲームデベロッパーを集めることで、ユーザーにバラエティに富んだコンテンツを提供し、自社プラットフォームを利用する会員を増やしている。デベロッパーにとっても、ユーザーの多いプラットフォームにコンテンツを提供するメリットは大きい。

電子書籍のソーシャルプラットフォーム

電子書籍分野は、さまざまなリーダー端末が乱立している。そのため、使うリーダーの種類が異なると、読者は本の感想などの情報をシェアできない。そこに目を付けたのが、今回紹介するQlippyである。米国では、同様のサービスを「Graphic.ly」などが提供しているが、Qlippyも海外市場も意識し、自社サイトなどは英語表記となっている。

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SpinningWorks Inc.
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Qlippyを始めたきっかけや今後の事業展開などについて、代表取締役の白形氏に話を聞いた。

Q:Qlippyを始めたきっかけは?

A:紙の本を読むときには、自分が重要と感じ「後から読み返したい」と思った文章も、いったん本棚にしまい込んでしまうと、再び読まずに終わってしまうことが多いが、これはとても残念なこと。電子書籍は、本棚にしまって、そのまま忘れてしまうことがないから、読み返すことも簡単になって便利だと考えた。また、他の人がどんな感想を持つかを知ることができたら、どんなに楽しいだろうかとも感じた。それがこのサービスをはじめたきっかけだ。

Q:サービス開発体制は?

A:デザイナー1名、アプリ開発2名、それにホームページ作成に1名。これに自分を含めた計5名でプロジェクトチームを作り、2009年12月から制作を開始した。

Q:英語版対応しかまだ無いようだが。

A:現在はまだ英語版のメニューしかないが、仕組み自体はUNICODEに対応しており、実は日本語の電子書籍も読める。。英語版だけでも、驚くほど読者から反応がある。

Q:ビジネスモデルについて

A:Qlippyのサイトで書籍が売れたときのレベニューシェア、出版社へのユーザ分析データの提供、それにシステムのOEM提供を考えている。ただし、それにはまず出版社にコンテンツを提供して貰わないとビジネスが始まらない。Qlippyのメリットは、すべての電子書籍リーダーに対応可能な点。リーダーの種類が違っても、Qlippyを導入して貰えれば読者の選択肢が広がる点をアピールしていく考えだ。

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志村 一隆(しむら・かずたか)

情報通信総合研究所主任研究員。1991年早稲田大学卒業、WOWOW入社。2001年ケータイWOWOW設立、代表取締役就任。2007年より情報通信総合研究所で、メディア、インターネットの海外動向の研究に従事。2000年エモリー大学でMBA、2005年高知工科大学で博士号を取得。文系・理系に通じ、さらには国内外のメディア事情、コンテンツ産業に精通。著書に『ネットテレビの衝撃―20XX年のテレビビジネス』(東洋経済新報社)『明日のテレビ チャンネルが消える日』(朝日新書)がある。