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[2011年第19週]国内でもAndroidがiOSを逆転、スマートフォンに新製品やシニア対応も

2011.05.16

Updated by Naohisa Iwamoto on May 16, 2011, 12:10 pm UTC

連休明け、ワイヤレス市場でいくつかの数字が立て続けに発表された。国内スマートフォン市場のOSシェア、4月の契約数、大手携帯3社の決算などからは、市場の動向が見えてくる。ツインカメラの3Dスマートフォンの発表、シニア向けのスマートフォン画面の提供なども相次いだ。

国内ケータイ市場も鍵を握るのはAndroid?

201105161210-2.jpg「スマートフォン市場ではAndroidがiOSに逆転勝利」。MM総研が発表した2010年度通期の国内携帯電話端末の出荷概況では、国内でもすでにAndroidがスマートフォンの第一人者になったという結果が示されていた。スマートフォン市場におけるOS別のシェアは、1位が57.4%を占めたAndroid OS、2位がiPhoneなどのiOSで37.8%という結果だった。Androidは国内市場登場2年目で、先行したiPhoneを一気に抜き去ったことになる(関連記事:2010年度にAndroidがiOSを逆転、MM総研の国内携帯電話出荷調査

2011年4月の携帯電話・PHSの事業者別契約数の発表もあった。電気通信事業者協会(TCA)の発表では、携帯電話の契約数は前月比0.5%の増加で、ついに1億2000万を突破した。携帯電話の事業者別純増数は、NTTドコモが18万8000、KDDIが14万100、ソフトバンクモバイルが23万9300、イー・アクセスが7万4400だった。ソフトバンクは2010年4月から13カ月連続で首位を守ったが、携帯電話の純増の過半数を占める状況が続いた昨夏よりも他社との差は縮まっている(関連記事:携帯電話の契約が1億2000万を突破、4月の携帯・PHS契約数)。

連休明け、ソフトバンクの発表により携帯電話大手3社の2011年3月期の通期決算が出揃った。NTTドコモとKDDIは減収増益、ソフトバンクは大幅な増収増益と状況は必ずしも同じではないが、3社とも増益となる通期決算になった。いずれもスマートフォンの好調を増益の要因に掲げている(関連記事:携帯3社の2011年3月期通期決算、スマートフォン効果などで3社そろって増益)。

本格3Dスマートフォンも国内で提供へ

201105161210-3.jpgNTTドコモはツインカメラと3D液晶を搭載して3Dを手軽に楽しめるスマートフォン「AQUOS PHONE SH-12C」の開発を発表した。5月20日に発売する。最大の特徴は3Dの機能を高めたこと。800万画素のツインカメラで本格的な3D撮影が可能になる。静止画だけでなく動画も3Dに対応。また、最大5台までの無線LAN機器を接続してネット接続を可能にする「Wi-Fiテザリング」機能を搭載する(関連記事:NTTドコモ、ツインカメラでテザリングにも対応した「AQUOS PHONE SH-12C」を20日発売)。

一方、スマートフォンの利用者拡大をもくろんだ動きもあった。KDDIがauのAndroid搭載スマートフォン向けに、6月1日から「かんたんメニュー」を提供するという発表だ。デザインやボタン操作などをわかりやすくしたホームアプリを提供し、初心者やシニア層など、スマートフォンの操作に慣れていない利用者にもスマートフォンを使いやすくするという(関連記事:KDDI、Androidスマートフォン初心者に優しい「かんたんメニュー」)。

日本通信は、同社が提供するスマートフォン「IDEOS」と、プリペイド型のデータ通信用SIM「b-mobile Fair」のセット商品を5月14日に発売すると発表した。価格は3万6600円で、Wi-Fi機器のテザリング利用を前提にしたもの。b-mobile Fairにより、1GB単位のプリペイド方式でスマートフォンをモバイルWi-Fiルーターとしても利用できる(関連記事:テザリング利用者向けに、日本通信がスマートフォンとSIMのセットを提供)。

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イー・アクセスもSIMフリーに、iPhoneの自動通信に指導

このほかにもキャリアに関する動きがいくつかあった。

201105161210-4.jpgイー・アクセスは、EMOBILE通信サービス向けに今後新しく発売する端末をすべてSIMロックフリー状態で提供すると発表した。携帯電話型の端末、データ通信端末の双方に適用する。イー・アクセスが今後発売する端末は、当初からSIMロックフリー状態で販売するため、他社サービスのSIMで利用する際に手続きや手数料などが不要で済む(関連記事:イー・アクセス、今後発売するEMOBILE向け端末をすべてSIMロックフリー化)。

総務省は、ソフトバンクモバイルに対して、iPhoneの2段階パケット定額プランで不適正な広告表示があるとして、原因の究明と適正な表示を行うよう指導した(総務省の発表資料)。これに対してソフトバンクモバイルは、スマートフォンのソフトウエアやアプリケーションが自動通信することを改めて告知。iPhoneユーザーにこの事象を告知していなかったことを詫びるとともに、一部料金を無料にすると発表した(関連記事:ソフトバンク、一部のスマートフォン利用者にパケット自動通信の告知漏れ)。

NTTドコモは、米ツイッターとツイッター連携サービスの提供に関する戦略的提携についての契約を締結したと発表した。ツイッターの特性を活用し、さらなるコミュニケーションの発展につながるサービスの開発などを進める。iモード携帯電話向けには2011年夏以降、スマートフォン向けには2011年冬以降にツイッター連携サービスを提供を開始する予定である(関連記事:NTTドコモ、ツイッター連携のサービスを開発し今夏から提供)。

モバイルシーンでも使える新しいサービス

このほか、新しいサービスを2つ紹介する。みずほ銀行とNTTドコモは、AR(拡張現実感)技術を利用したスマートフォン向けの店舗検索アプリを共同で開発した。みずほ銀行がアプリケーションの提供を開始している。スマートフォンをかざすと、みずほ銀行の店舗が画面に表示される「ATM・店舗検索」アプリがそれで、みずほ銀行は自行の有人店舗約430店舗、無人店舗約1200店舗の緯度・経度情報をデータ化、NTTドコモがARを用いたナビアプリケーションを作った(関連記事:「スマートフォンをかざすと銀行が見える」、みずほ銀行とドコモがAR活用アプリ)。

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日本技芸は、米グーグルが提供するGoogle Apps for Business(以下Google Apps)を活用したサービスの1つとして「rakumoワークフロー」を同日に提供を開始したと発表した。クラウドサービスのGoogle Appsを使って、日本企業の業務遂行に必要な申請や承認が可能になることで、モバイルワーカーや在宅勤務などの推進につながる(関連記事:Google Appsを活用する日本技芸のrakumoに「rakumoワークフロー」が追加)。

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。