「アップル、2種類のiPhone投入」(金融系アナリスト) - 株価過去最高に
2011.09.20
Updated by WirelessWire News編集部 on September 20, 2011, 09:09 am JST
2011.09.20
Updated by WirelessWire News編集部 on September 20, 2011, 09:09 am JST
J.P.モルガン(JP Morgan)アナリストのマーク・モスコヴィッツ(Mark Moskowitz)氏が米国時間19日、顧客の投資家向けに、アップルの新型iPhoneに関するレポートを発表。このなかで同氏は、新たに2つの新機種が発表されること、そのうちひとつは主として中国向けの廉価版--いわゆる「iPhone 4-plus」(もしくは「iPhone 4S」)になりそうなこと、中国のチャイナ・モバイル(China Mobile)、チャイナ・テレコム(China Telecom)、米国のスプリント・ネクステル(Sprint Nextel)、T-モバイル(T-Mobile USA)などでの新たな取り扱い開始が予想されることなどについての可能性に言及しているという。
このレポートに含まれた情報自体については、Fortuneのフィリップ・エルマー・デウィット(Philip Elmer-Dewitt)記者が「Apple 2.0」ブログで、「アップル・ウォッチャーならすでによく知っていることを(いまになって)発表してきた」と評しているように、内容的にはこれまでさまざまな媒体で伝えられてきたものが大半を占めるとの印象で、たとえば新機種については、iPhone 5は現行のiPhone 4よりも軽量で、薄くなり、GSM/CDMA両方に対応するデュアルモードの「ユニバーサル・フォーン」となるとするいっぽう、iPhone 4-plusについては、現行のiPhone 4をベースにした中位機で、主な市場として中国を想定したものとなる、などとしているという。
モスコヴィッツ氏は、iPhone 4-plusは中国以外の市場へも投入される可能性があるとするとともに、その登場にあわせてiPhone 4は、一部の市場では現在のiPhone 3GSに相当するポジションのモデルとして販売され続けることから、その場合アップルとしては初めて3つのiPhoneが同時に店頭に並ぶ可能性もあると述べているという。
新規取り扱い通信キャリアの関連では、上記の各社がそれぞれ世界でも有数の加入者数をもつ事業者 -- チャイナ・モバイルが6億人超、チャイナ・テレコムが1億人超、スプリントが5200万人、米T-モバイルが3300万人(いずれも2Gもあわせた加入者総数)--であることから、中長期的に大きなインパクトがあるだろうとしているという。なお、同氏によると、4-6月期には世界で42社の通信事業者が新たにiPhoneの取り扱いをはじめたことが、予想を上回る2034万台という販売台数につながった理由のひとつになっていたという。
一昨日公開の記事にも記した通り、アップルの新製品投入についてはすでにさまざまな情報が流れているが、今回のアナリスト・レポートはこれらとほぼ一致する内容。このレポート発表の影響もあってか、アップル株価の19日の終値は411.63ドルと過去最高を記録している。
【参照情報】
・Get ready for another iPhone 'big bang' says J.P. Morgan - Fortune
・Apple said to release new iPhone 5 alongside China-focused 'iPhone 4-plus' -
・IPhone 5: Thin 'World Phone' With No LTE 4G, Analyst Says - Forbes
・待ち遠しい気持ちはいずこも同じ? - 新型iPhoneをめぐる話題あれこれ(編集担当メモ)
・チャイナ・テレコム、「iPhone 5」の大型販促キャンペーン展開へ - 発売は「10月15日説」が有力に
・iPhone 5、米ではスプリントも取り扱いへ - 発売時期は10月半ばか(WSJ報道)
・アップル、「廉価版iPhone」製造を開始 - 中国などの新興市場向けに(Reuters報道)
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