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スプリントの株価が荒れ模様 - 「iPhone取り扱い」が引き金に

2011.10.05

Updated by WirelessWire News編集部 on October 5, 2011, 12:22 pm JST

スプリント・ネクステル(Sprint Nextel:以下、スプリント)によるアップル(Apple)「iPhone」の取り扱いが米国時間4日に正式発表されたが、この前日にWall Street Journal(WSJ)などで報じられていたこの関連のニュースの影響などもあり、スプリント株価は3日に一時10%の下落を記録したものの、4日のアップルによる発表後には約5%ほど値を戻すなど、いささか荒れ気味の展開となっている。

既報の通り、スプリントはiPhoneの取り扱いに際して、アップルから4年間で合計3050万台以上の購入を確約したとされており、1台あたり500程度とされる差額(販売奨励金)の負担を考えると、経営への負担の重さや投資の回収までに相当長い期間が必要とされることなどへの懸念の声が上がっているという。

この話題を採り上げたReutersでは、スティテル・ニコラス(Stifel Nicolaus)アナリストのクリス・キング(Chris King)氏の「これはスプリントにとって途方もない賭けだ。iPhoneを扱ってもスプリントにはまったく儲けがでないだろうと人々が心配しているのはもっともなことだ」というコメントを紹介。またCCSインサイト(CCS Insight)アナリストのジョン・ジャクソン(John Jackson)氏の「スプリントが定額制の料金プランでiPhoneを提供したとして、それで十分な数の加入者が集められるだろうか。私は疑問に思う」という懐疑的な見方も紹介されている。

いっぽう、Bloombergでは、「スプリントの確約は理にかなったもの」とするRBCキャピタル・マーケッツ(RBC Capital Markets)アナリストのマイク・エイブラムスキー(Mike Abramsky)氏の見方を紹介。同氏によれば、iPhoneは高い料金を支払える携帯電話加入者を集めるのに役立つため、携帯通信事業者各社は長期にわたる契約も厭わないという。

スプリントは、すでにiPhoneを取り扱うAT&Tおよびベライゾン・ワイアレス(Veriozon Wireless)の大手2社を相手に苦戦を強いられており、過去15四半期続けて赤字を計上。この苦境の打開策として、iPhone取り扱いに賭ける選択をしたといわれる。ただし、Bloombergが引用しているUBSアナリストのジョン・ホデュリク(John Hodulik)の予測では、スプリントが10-12月期に販売するiPhoneの台数は120万台程度に留まり、しかもその4分の3が既存加入者の買い換えになるとみられるとなっている。そのため、昨年1年間で85万人以上の顧客を失ったスプリントにとって、同製品の取り扱いが市場シェア挽回への決定打になるかどうかはまだ予断を許さない状況のようだ。

【参照情報】
Sprint Gets Right to Offer Latest IPhone in Competition With AT&T, Verizon - Bloomberg
Sprint Tumbles After Report of $20 Billion IPhone Commitment - Bloomberg
Sprint shares tumble on iPhone cost fears - Reuters
アップル、特別イベントを開催 - 「iPhone 4S」「iOS 5」などを発表
iPhone 3000万台超購入を確約 - スプリントが200億ドルを賭けた一発逆転の大勝負(WSJ報道)

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