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RIM「BBX OS」搭載新端末の噂がちらほら(編集担当メモ)

2011.11.15

Updated by WirelessWire News編集部 on November 15, 2011, 10:01 am JST

リサーチ・イン・モーション(Research In Motion:以下、RIM)が開発を進める新OS「BBX」とこれを搭載する新端末についての話題がちらほら出始めている。

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[出典:The Verge]

Bloombergでは先週後半に、第3四半期にRIMの株式を購入したオメガ・アドバイザーズ(Omega Advisors)というヘッジファンド関係者の話を採り上げている。同ファンドのマネージャー、レオン・クーパーマン(Leon Cooperman)氏はこの記事のなかで、「RIMの新OSは、人々を驚かすことになり、それによりRIMでも業績予想を達成することになるとわれわれは考えている」とコメントしたと伝えられている。

スマートフォン市場で各社のAndroid OS端末やアップル(Apple)のiPhoneといった競合製品に押され、シェアの低下や経営不振が続くRIMでは、10月に行った開発者向けイベントで新OS「BlackBerry BBX」を発表。同OSを搭載する新端末をスマートフォンやタブレットだけでなく、車載システムなど他のさまざまな製品向けにもリリースすることで、アプリ開発者が効率的に開発を行えるようにしていくとの方針を打ち出していた。

この話題に関連して、The Vergeでは米国時間15日に、BBX OSを搭載する初の製品のプロトタイプを撮した画像を公開。「BlackBerry London」というコードネームで開発が進められているこの端末には、TI製のOMAPデュアルコア・プロセッサ(動作速度1.5GHz)、1GBのRAM、16GBの内蔵メモリ、800万画素の背面カメラ、200万画素の前面カメラ(インカメラ)などが搭載される可能性があるという。また、ハードウェアのデザインについては、先ごろ同社が発表していた「P9981」との類似性に触れ、「London」についてもポルシェ・デザインが手掛けるものになるとの可能性も挙げている。なお、The Vergeでは「London」の投入時期について、2012年6月としている。

いっぽう、BGRでは独自の情報筋から得た話として、The Vergeで画像が掲載されたスマートフォンは実在しており、初のBBX OS端末として投入される方向で開発が進んでいるとしている。同ブログによると、RIMは一時期、「PlayBook」タブレットと同じく「QNX OS」を搭載したスマートフォン「BlackBerry Colt」の開発を行っていたが、この開発を中止し、代わりに「BlackBerry London」を主軸に据えることにしたという。なお、投入時期については来年第3四半期としており、またRIMの目玉機能であるメッセージング機能などのBBXへの移植がこれからであることから、さらにリリースが遅れる可能性もあると付け加えている。

BlackBerryユーザーは世界にあわせて7000万人以上が存在するものの、ここ数年は競合製品にシェアを奪われ続けて来ており、とくにハイエンドのスマートフォン・ユーザーが多い米国での同社のシェアは第3四半期に9.2%と1年前の24%から大幅に後退(米カナリス調べ)。こうした流れを受けて、同社の株価は年初以来7割前後も下落している。

【参照情報】
RIM's New OS Will 'Surprise,' Cooperman Says - Bloomberg
Is this the first BlackBerry with the BBX OS? - The Verge
Leaked BlackBerry London is real, launching in Q3 - BGR
RIM、 新OS「BlackBerry BBX」発表 - BlackBerryの長所をQNXに
RIMの本当の危機とは

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