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GSMA、スマートフォン向けアプリ開発に関するガイドラインを発表

2012.02.28

Updated by Asako Itagaki on February 28, 2012, 15:13 pm JST

GSM Association(GSMA)は2月27日(現地時間)、MWC 2012開催中のバルセロナにて、スマートフォン向けアプリケーションの開発に関するガイドライン「Smarter Apps for Smarter Phones」を発表した。

スマートフォンの急速な普及により、モバイルアプリケーションが発生するトラフィックとシグナリングによるネットワークへの負荷増大が懸念されている。GSMAは、Bharti Airtel、KT Corporation、NTTドコモ、 Orange、Rogers Communications、Telecom Italia、TeliaSonera、Verizon Wireless、VimpelCom、Vodafoneなど、携帯電話事業者22社によるタスクフォースに支持される形で、ネットワーク負荷低減、端末の電力消費量低減、セキュリティ強化などに関するガイドラインをアプリケーション開発者に提示した。

「スマートフォンの世界的広がりとモバイルアプリケーションの普及はユーザーのコミュケーションや情報へのアクセス、共有の方法を変えてしまった。同時にこの変化は、モバイルオペレーターに対して、増大するトラフィック量とさらに急速に増大するシグナリングの負荷を、いかに管理するかという新たなチャレンジをもたらした。本日発表した新しいプログラムは、アプリケーションのとネットワークの効率化を加速し、よりよいユーザーエクスペリエンスをもたらすことに寄与するだろう」と、GSMAのGeneral DirectorであるAnne Bouverot氏は述べている。

また、GSMAは、ガイドラインに沿ったアプリケーションの開発を促進するために、「Smarter Apps Challenge」というコンテストの開催も決定した。結果は、2012年6月に上海で開催される "GSMA Mobile Asia Expo" で発表される。

今回のタスクフォースにはNTTドコモが名を連ねている。ドコモは2月21日に、「一連のネットワーク障害への対策」の一つとして、制御信号の抑制のためにGSMAでの活動を通した検討を行うとしていた。

【参照情報】
GSMA Announces New Initiatives Focusing On Creating More Efficient Mobile Applications
Smarter Apps
GSMA Smarter App Challenge

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板垣 朝子(いたがき・あさこ)

WirelessWire News編集委員。独立系SIerにてシステムコンサルティングに従事した後、1995年から情報通信分野を中心にフリーで執筆活動を行う。2010年4月から2017年9月までWirelessWire News編集長。「人と組織と社会の関係を創造的に破壊し、再構築する」ヒト・モノ・コトをつなぐために、自身のメディアOrgannova (https://organnova.jp)を立ち上げる。