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グーグル、中国のネット検閲に新たな対抗措置 - 制限キーワードを警告

2012.06.04

Updated by WirelessWire News編集部 on June 4, 2012, 10:57 am JST

グーグル(Google)は現在香港に置いたサーバーから、中国本土のユーザー向けに検索サービスを提供しているが、このほどこのサービスに、中国政府から検閲を受ける可能性のあるキーワードを検索した場合、画面上にその旨を通知する機能を追加したという。

グーグルは2010年に、中国政府の検閲政策に異議を唱え、同国内で稼働していた中国語版の検索エンジンを停止、その後は同政府の規制を受けない香港へサーバーを移してサービスを続けていた。なお、中国本土のユーザーに対しては、検索エンジンの表示結果や「Gmail」等のサービスも政府の検閲により頻繁に利用が制限されることがあるという。

今回の機能追加により、中国本土のユーザーが、たとえば胡錦濤国家主席の名字「胡」という字が含まれる「にんじん」(「胡萝卜」)という語を検索すると、「中国本土から「胡」を検索すると、グーグルへの接続が一時的に切断される可能性があります。この切断はグーグルとは無関係のものです」と表示されるようになったという。なお、中国政府の検閲により制限されているキーワードは国家機密扱いであるため、グーグルは独自に中国で最もよく検索される約35万語の検索ワードを分析し、制限されるキーワードを特定したという。

いっぽう、バイドゥ(百度)のような検索エンジンでは、「にんじん」も検索することができるが、これは中国政府が「胡」の検索結果のうち、政治的に問題があるものをすでに削除しているため。

グーグルは現地時間31日に同社ブログで、中国本土からの接続に一部問題があることを認め、検索の失敗が接続の一時的切断を引き起こしている可能性があると述べた。ただし、グーグルはこのポストでは中国政府による検閲に言及していないという。

中国に特化したインターネットコンサルティング会社のアナリシス・インターナショナル(Analysis International)によると、中国本土でのグーグルの2012年第1四半期のシェアは17%で、2009年第4四半期の36%から縮小。これは、本土のユーザーがGoogle検索利用時にでるエラーメッセージやタイムアウトにうんざりしているためだという。

なお、グーグルはモトローラ・モビリティ(Motorola Mobility)の買収について、最後まで残っていた中国政府からの承認を5月下旬に得て、同社の買収を完了させたばかり。

中国では、今年秋に予定される新政権への交代を控え、社会秩序の不安定化につながる風説の流布などを懸念した中央政府が、「中国版Twitter」とされる新浪微博(Sina Weibo)などのネットサービス各社に対し、ユーザーの実名制導入を求め、これが実施に移されている。

【参照情報】
Google Tips Off Users in China - WSJ
Google to Alert Users to Chinese Censorship - NYTimes
Censorship 3.0? Sina Weibo's New 'User Credit' Points System - WSJ
グーグルのモトローラ買収、中国当局も承認 - 来週にも完了の見込み

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