グーグル第2四半期決算 - 売上35%増、利益11%増。広告単価の低下続く
2012.07.20
Updated by WirelessWire News編集部 on July 20, 2012, 10:36 am JST
2012.07.20
Updated by WirelessWire News編集部 on July 20, 2012, 10:36 am JST
グーグル(Google)は米国時間19日、第2四半期(4-6月期)の決算を発表。同四半期からモトローラ(Motorola)の売上が加わったことで、売上自体は前年同期比35%と大幅に増加したものの、主力の広告事業はモバイル端末からの利用が増えたことなどから、アナリストの予想を下回るものとなった。
同期の売上は122.1億ドルで前年同期の90.3億ドルから35%増加。そのうち約1割にあたる12.5億ドルがモトローラの売上だったという。いっぽう広告事業については、パートナーへの支払いを除いた売上が83.6億ドルとなり前年同期の69.2億ドルから約21%増加したが、アナリスト予想の84.1億ドルには届かなかった。
同期の利益は27.9億ドル(1株あたり8.42ドル)で、前年同期の25.1億ドル(1株あたり7.68ドル)から11%増加。ただし、モトローラの事業が2億3300万ドルの赤字を計上し、全体の利益を引き下げる形となった。なお、この発表を受けてグーグルの株価は一時3.3%上昇したという。
従来のPCからモバイル端末へとコンピュータ/ネット利用の中心が移るなか、いまだにPCブラウザでの広告事業(検索連動広告ならびにディスプレイ広告)に大きく依存するグーグルにとっては、この両者の広告単価の違いがますます大きな懸念材料となりつつある。
今回の決算発表のなかでは、ペイパークリック課金の広告クリック回数が前年同期比42%増となったものの、単価自体は前年同期比で16%、前四半期比で1%それぞれ低下したことが明らかにされた。
この原因について、グーグルで広告事業を担当するスーザン・ウォジスキ(Susan Wojcicki)SVPは主に欧州通貨などとの為替レートの変動に起因するものと説明し、モバイル広告については「100万社以上の広告主が購入した」と述べただけで、PC向け広告と単価の違いや、両者の比率などには触れなかったとGigaOMなどは伝えている。
なお、NYTimesでは、携帯電話端末向けの広告単価はPCのそれに比べて1クリックあたり40%ほどに過ぎないとする証券会社スティフェル・ニコラウス(Stifel Nicolaus)のデータを紹介している。なおeMarketerの調べによると、グーグルのシェアはモバイル広告市場の52%、モバイル検索広告に限れば市場の95%に達するという。
そのほか、今回の決算発表のなかでは、現在Android端末の登録台数が1日あたり100万台を超え、累計で4億台に達していること、同社のソーシャルネットワーク「Google+」のアカウント数が2億5000万件まで増加していることなども報告されたという。
【参照情報】
・Google Revenue Surges on Motorola Deal, Growth in Ad Clicks - Bloomberg
・Google's Profit Up 11% on Higher Paid Clicks - WSJ
・Google Continues Growth, and Growing Pains - NYTimes
・Both Google ― and CEO Page ― still quiet on mobile ad specifics - GigaOM
・グーグル第1四半期決算 - 売上24%増で再び成長軌道に
・グーグル株価急落 - 10-12月期決算、アナリスト予想に届かず
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