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地下鉄のLTE環境はauがだんぜん優勢--MMD研究所調べ

2013.01.25

Updated by Naohisa Iwamoto on January 25, 2013, 20:04 pm JST

MMD研究所(モバイルマーケティングデータ研究所)は2013年1月25日、全国の主要な地下鉄の駅でのLTEサービスの実情を調べた調査の結果を発表した。6都市、34路線の615駅で調査したところ、4G/LTE捕捉、平均通信速度ともにau(KDDI)が優位な結果となった。

調査は2013年1月9日~1月21日に、東京(東京メトロ:9路線184駅、都営地下鉄:4路線106駅)、札幌(札幌市営地下鉄:3路線49駅)、仙台(仙台市営地下鉄:1路線17駅)、名古屋(名古屋市営地下鉄:6路線100駅)、大阪(大阪市営地下鉄:8路線123駅)、福岡(福岡市営地下鉄:3路線36駅)で実施したもの。調査に利用した端末は、NTTドコモが「Optimus G L-01E」、auが「AQUOS PHONE SERIE SHL21」「iPhone5」、ソフトバンクモバイルが「MOTOROLA RAZR M 201M」「iPhone5」である。

4G/LTEの電波を捕捉できた状況について。Android端末では、auが615駅中598駅(捕捉率97.2%)と最も捕捉率が高く、NTTドコモが298駅(同48.5%)と続いた。ソフトバンクモバイルは49駅(同8.0%)しか4Gサービスの電波を捉えることができなかった。iPhoneでも同様の傾向で、auが567駅(同92.2%)で4G/LTEの電波を捉えられたのに対して、ソフトバンクモバイルは67駅(同10.9%)にとどまった。

調査に利用した端末の平均データ通信速度でも、地下鉄駅ではauが有利な結果となった。ダウンロード速度を見ると、auはAndroid端末で24.47Mbps、iPhoneでも12.40Mbpsだったのに対して、NTTドコモのAndroid端末は6.39Mbps、ソフトバンクモバイルはAndroidで9.67Mbps、iPhoneで8.64Mbpsという結果だった。

この結果から、4G/LTEの捕捉状況、データ通信速度ともに地下鉄の駅ではauが他の2社を圧倒するペースでエリア整備を進めてきたことがわかる。都市部の利用者にとって、地下鉄での通信は重要なコミュニケーションの機会であり、地下鉄駅で4G/LTEサービスを利用するならば現時点ではauが賢明な選択肢であるようだ。

【報道発表資料】
全国主要地下鉄でのLTE捕捉は、Android端末、iPhone5ともにauが優位

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。