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ソフトバンク、LTE-Advanced技術の実証実験でスループット向上の効果を確認

2013.02.14

Updated by Naohisa Iwamoto on February 14, 2013, 18:28 pm JST

ソフトバンクモバイルは2013年2月14日、「複数基地局間協調伝送技術」でスループット向上の効果が得られるというフィールド実証実験の結果を発表した。これはLTEの後継となる次世代通信技術「LTE-Advanced」(参考情報)の主要技術の1つ。ソフトバンクモバイルでは、東京都江東区お台場地区で2012年5月から実証実験を実施してきた。

この実験は、3GPPが標準化を進めているLTE-Advancedに向けたもの。一般的なIPネットワーク上で規定された基地局間インタフェース(X2インタフェース)を利用して「複数基地局間協調伝送技術」の実証実験を行った。複数基地局間協調伝送技術とは、分散して配置した基地局を協調制御して、セル境界での通信品質向上を図る技術。実証実験では、隣接する複数の基地局が協調して同時に携帯電話に同一信号を送信する「複数基地局間協調送信技術」(CoMP)と、隣接する複数の基地局を協調制御して、片方の基地局からの信号送信を停止する「複数基地局間協調送信制御技術」(ECO-LTE)の2つの技術を検証した。

実証実験の結果、「CoMP」では、セル境界の下り伝送速度を約2~3倍に向上できた。また、「ECO-LTE」では、セル境界の下り伝送速度を約2倍に向上できた。

いずれもX2インタフェースを利用することで分散配置された基地局に適用できることや、IPネットワークを利用できるためダークファイバーを利用できない基地局に対応できることから、商用サービスで汎用的に利用できる。また、ECO-LTEはLTE基地局装置に制御ソフトウエアを追加することで対応できるため、現行のLTEシステムでも利用できる上、端末側の変更なども不要というメリットがある。ソフトバンクモバイルでは、実証実験で得たノウハウや測定データを活用して、商用サービスへの準備を進めるとしている。

【報道発表資料】
LTE-Advancedに向けた複数基地局間協調伝送技術の実証実験結果について

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。