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エクセル方眼紙はタワケ者増産マシン

2013.05.26

Updated by Mayumi Tanimoto on May 26, 2013, 09:31 am JST

ワタクシはエクセル方眼紙追放委員会の日本支部長を務めております。自分で勝手に任命したのです。支部長ですのでことあることにエクセル方眼紙の弊害を訴えてまいりました。

エクセル方眼紙とは、元々表計算ソフトであるエクセルの升目を細かく設定して、文書作成に使ったり、画像を貼付けたりと、ワードと同じ様に使うことを指します。さらに、そういう文書に謎の方程式や、作った人以外には解読不可能な書式などを細かく設定するのです。

ワタクシのTwitterのフォロワーの方が日経ウーマンさんの記事に、エクセル技が掲載されているぞ、と通報して下さいました。

美文書作りには「方眼紙」シートを使う

日本は職人を重んじる国です。なにごとも突き詰めないと気が済まないというか、他の国から見ると、ビョーキのレベルでこのエクセル方眼紙を突き詰める皆さんがおります。

はい、職人技発揮は素晴らしいですよ。偉いですよ。褒めて差し上げます。頑張ってますからね。

しかしですね、こういう無駄な努力、というか、斜め上の努力は、時間と電気代と労力の無駄なだけではなく、ビジネスリスクなわけです。現在グローバル化、グローバル化と叫びまくっている方が日本にはおられますが、海外と文書をやり取りする時にエクセル方眼紙を送ってしまう大タワケ様がおられます。

職人技が発揮されたエクセル方眼紙を受け取ったガイジンさん達は以下の様にシャウトなされます。真のメタルの布教に日夜邁進するマノウオー先生よりも強力なシャウトです。

「オー!!!!ファック!!!ナンゾこれ!?!意味不明。サイズが変えられねえ!!ぎゃあ、プリンタで印刷したらサイズがずれた。しかも変な数式が入ってる!!ただの文書だろおい。ファックファックファック。師ね師ね師ね師ね!!!!」

師ね師ね団も真っ青なシャウトですね。

この様に怒ったガイジンさんは「ジャパニーズのあの野郎はクレイジーなディックヘッドだぜ。本当にディックヘッドだ。俺、もうあいつらの仕事には協力しない。だってこっちのことを全然考えてないよな。最低だぜ」とパブで同僚に悪態をつきます。

同僚やこのガイジンさんの上司さんや出入りの業者さん達は、エクセル方眼紙を目にします。そして「おーまいごっど!ジャパンはディックヘッドの集うアホウ国家であるな」と言います。この様なガイジンサン達の怒りは、口コミで様々な所にどんどん広まります。皆さん、口コミマーケティングは強力なんですよ。

「ジャパニーズのあの会社のあの部署の奴らは本当にディックヘッドで、謎のエクセルを送ってくるんだぜ。本当に面倒臭いディックヘッドだよな!あそこと仕事すると最悪だぜ。」と。

つまり、これが広まってしまうと、自分の会社とか部署の為に頑張ってくれる人を採用したり、仕事に協力してもらうのが難しくなるわけです。

ガイジンさん(ここにはイラク人とかボツワナ人とかボリビア人とか中国人とかその他色々含みますよ)にとって、どうでもいいことに発揮された職人技は害悪以外の何者でもありません。作った人以外にしか改変できない書式、人様のお仕事を増やす文書は犯罪なのです。さらに、日本の外では文書はワードやテキストで作成し、なるべくシンプルにするのが当たり前です。なぜなら不特定多数、様々な国の人が業務に関わるので、どうでもいいことに手間をかけるのは脳が腐っていると思われて当たり前なのです。シンプルは良いことなのです。

またネットワーク構成図やオフィスのレイアウトなどには、それなりに銭のある会社とかエンジニアならビジオとか、それなりの作画ソフトなど使うのです。ちょっとお金はかかってもその方が仕事が楽になりますので。貧乏根性発揮してエクセル方眼紙なんて使わないのです。

つまり、何も考えずにエクセル方眼紙を作って送ってしまう人というのは、ガイジンさんを怒らせた上に、あたしは仕事の効率や先方様の手間なんか一切考えてないディクヘッドで〜す、と自ら宣伝している様な方であり、怒らせたことによるビジネスリスクというのを考えていないディックヘッド様ということなのです。

上記記事は女性ビジネスマン向けの雑誌の「ビジネススキル」というセクションに掲載されています。つまりこれの言いたいことは、日本で働く女性はこういう美しいエクセル方眼紙の技をマスターして活躍しましょう、そしてグローバルな会社だったら、それをどんどんガイジンさんに送って怒らせて苦境に陥りましょうね♫ということなのです。しかし、エクセルの謎の技ががビジネススキルって何なんでしょうか。

いや〜ガラパゴスっていいものですね。(水野先生風)

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谷本 真由美(たにもと・まゆみ)

NTTデータ経営研究所にてコンサルティング業務に従事後、イタリアに渡る。ローマの国連食糧農業機関(FAO)にて情報通信官として勤務後、英国にて情報通信コンサルティングに従事。現在ロンドン在住。