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[2013年第19週]2012年度の国内携帯シェア首位はアップル、ソフトバンクが「フルセグ」対応スマホ

2013.05.13

Updated by WirelessWire News編集部 on May 13, 2013, 10:30 am UTC

連休ボケも残るこの週は、業界の指標となる統計数値が発表された。携帯電話の2012年度出荷台数ではアップルがついに首位に。4月の契約数ではNTTドコモが再び薄氷の1300件純増にとどまったことがわかった。ソフトバンクモバイルが夏モデルを発表、ドコモはdocomo Wi-Fiの高機能化、KDDIは「ジブリ」コンテンツの提供など、各キャリアーの動きも目立った。

12年度はスマホが7割強、アップルが首位、4月のドコモ振るわず

MM総研は、2012年度通期(12年4月〜13年3月)の国内携帯電話端末の出荷台数調査結果を発表した。2012年度通期出荷台数は前年度比2.2%減の4181万台、スマートフォン出荷台数は前年度比23.0%増の2972万台となり、携帯電話の総出荷台数の71.1%を占めた。メーカー別シェアでは、アップルが通期の総出荷台数で初めて首位に立ち、スマートフォン出荷台数の首位と併せて二冠を獲得した。携帯電話全体のシェアは1位がアップル(25.5%)、2位が富士通(14.4%)、3位がシャープ(14.0%)、4位がソニーモバイルコミュニケーションズ(9.8%)、5位がサムスン電子(7.2%)だった。2013年度は総出荷台数4220万台、スマートフォン出荷台数3240万台と予測している(報道発表資料:2012年度通期国内携帯電話端末出荷概況)。

アップルが携帯電話全体の出荷で首位になる現状では、iPhoneを持たないドコモが苦しい。電気通信事業者協会(TCA)は、2013年4月末の携帯電話などの事業者別契約数の統計数値を発表した。携帯電話キャリアーの純増数は、ソフトバンクモバイルが首位を堅持。NTTドコモは1300件の純増と40万件の純増だった前月から一転して苦戦を強いられている。NTTドコモは、関東甲信越以外の地方ではすべて純減で、春モデルのカンフル剤が2カ月しか効果を残さなかったことになる(関連記事:ドコモまた苦戦、ソフトバンクとKDDIは堅調--4月の事業者別契約数)。

ソフトバンクの夏モデルは少数精鋭

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キャリアー別にこの週のトピックを見ていこう。夏商戦向けモデルの発表第一陣がソフトバンクモバイルからあった。夏モデルで新しく発表したSoftBankスマートフォンは、地上デジタル放送の12セグメント(フルセグ)の受信が可能な最上位機種が「AQUOS PHONE Xx 206SH」「Arrows A 202F」の2機種、コンパクトで使いやすさを重視したモデルが「AQUOS PHONE ss 205SH」「DIGNO R 202K」の2機種--の合計4機種だった。この他に初披露したのは、モバイルルーターの「Pocket WiFi 203Z」、防犯ブザー付きケータイの「みまもりケータイ3 202Z」、ディズニー・モバイル・オン・ソフトバンクのスマートフォン「DM015K」の3機種。ハードウエアの数を競うのではなく、サービスなどでの差異化を図る戦略に転換した。その一環として、ヘルスケア分野でのサービスの開始も発表した(関連記事:ソフトバンク、フルセグ対応など4機種のスマホを含む少数精鋭の夏モデルを発表)。

ソフトバンクグループのトピックをもう1つ紹介する。東京大学先端科学技術研究センターとソフトバンクモバイル、ソフトバンクグループで教育事業を担うエデュアスは、2012年4月から1年間実施した障がい児の学習・生活支援を行う事例研究「魔法のじゅうたんプロジェクト」の成果をまとめ、「障がいのある子どもたちのための携帯情報端末を利用した学習支援マニュアル」を作成した。携帯情報端末を学校内で使った事例や、屋外や街に持ちだして使った事例などを取り上げており、今後の啓発活動で配布することで携帯情報端末の具体的な活用事例やその効果を紹介する(報道発表資料:障がい児の学習・生活支援のための携帯情報端末活用事例集を発行)。

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ドコモはdocomo Wi-Fi機能アップ、業務用のトランシーバーサービスも

NTTドコモのトピックでは、公衆無線LANサービスの「docomo Wi-Fi」で高速化と高セキュリティ化を実施するというニュースがあった。5月13日より順次対応を始め、7月下旬にはほぼすべてのアクセスポイントで利用できるようにする予定だ。1つ目の高速化は、基地局(アクセスポイント)をIEEE802.11n規格に対応させることで、最大72.2Mbpsへと通信速度を引き上げるもの。2つ目の高セキュリティ化では、最新のWi-Fiセキュリティ方式の1つであるWPA2に対応する(関連記事:ドコモ、「docomo Wi-Fi」の11n対応とWPA2対応を順次開始)。

ドコモは法人向けの施策も発表している。FOMAエリアで使える「車載型パケット対応トランシーバサービス」(仮称)を提供するというもの。従来の業務用無線を利用し、トラックやバスの運行管理、タクシー無線などを利用している法人に向けて2013年9月に提供開始する予定だ。音声通話(半二重通信)やデータ通信に加えて、トラックやバスなどの運行管理や配車システムと連携する機能も備える。これまでの業務用無線のデジタル化、周波数帯変更などに伴い、端末やシステムの更新が必要になるため、こうした以降需要を取り込むねらいだ(報道発表資料:法人向け車載型パケット対応トランシーバサービス(仮称)を開発)。

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また、NTTドコモは、定款上の称号を「株式会社NTTドコモ」へ変更することも明らかにした。2013年6月18日開催予定の同社の第22回定時株主総会で定款の一部変更が承認されたのち、2013年10月1日から変更する。同社は、定款上の商号「株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ」と、通称社名の「株式会社NTTドコモ」を会社名の表記として併用しているが、今後は会社名の表記を「株式会社NTTドコモ」へ統一する。英文表記(NTT DOCOMO, INC.)には変更はない(報道発表資料:商号の変更に関するお知らせ)。

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auスマートパスに「ジブリ」、PCリモートアクセスに新サービス

KDDIのトピックを2つ紹介する。1つはコンテンツでの囲い込みに強力な援軍が登場したニュースだ。KDDIスタジオジブリは、「auスマートパス」会員向けに、スタジオジブリ監修による初のスマートフォン向け公式サービス「ジブリの森」の提供を開始した。「ジブリの森」では、スタジオジブリの人気作品から毎月1作品をテーマとし、特集記事を中心とした読み物をauスマートフォンで楽めるもの。創刊号は「となりのトトロ」特集する。毎月の特集記事ごとに、「きせかえtouch」や「クイズ」などの付録や、スタッフの日誌や新作情報を届ける「ジブリ通信」も提供する(報道発表資料:「auスマートパス」に「ジブリの森」が新登場)。

モバイルデバイスの業務利用に新しいソリューションが登場する。KDDIとKDDIまとめてオフィスは、リモートのタブレット端末やスマートフォンから社内のパソコンにアクセスできる「KDDI GoToMyPc」サービスを法人向けに提供を開始した。KDDI GoToMyPc」は、米シトリックスが提供するパソコンへのリモートアクセスサービスである「Citrix GoToMyPc」をKDDIが国内で法人向けに提供するもの。国内外の場所を問わず、社外のタブレット端末やスマートフォンから、安全に社内にある自分のパソコンにアクセスして業務を遂行できるサービスである(関連記事:KDDI、社内のPCにタブレットなどからリモートアクセスできる「KDDI GoToMyPC」)。

昨年の第19週のできごと

・がんばるKDDI、端末シェアは富士通
・決済、ビジネス、音楽など新サービス続々
・Xperiaに日本向け新製品、災害への対応

[2012年第19週]携帯4月純増で首位に肉薄、メーカーシェアは富士通

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