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エリクソン、日本のLTE加入は2018年に1億2000万件へ急増すると予測

2013.06.28

Updated by Naohisa Iwamoto on June 28, 2013, 18:40 pm JST

エリクソン・ジャパンは2013年6月27日に、スウェーデンのエリクソンが6月3日に発表した「エリクソンモビリティレポート」についての報道関係者向け説明会を開催した。そこで、同レポートの調査結果の説明に加えて、日本のLTEサービス加入が2012年末の約1000万件から、2018年末には1億2000万件へと急増するとの未公表の予測データを紹介した。

▼レポートの解説をするエリクソンのパトリック・セルヴァル氏。右の数値は、モバイルビデオトラフィックが2018年まで年次60%増加、スマートフォン契約数が2018年に45億件に達する、LTEの人口カバレッジが2018年までに60%に達する--などを示している20130628_ericsson001.jpg

説明会では、エリクソン ネットワーク事業部戦略マーケティング/インテリジェンス部門統括のパトリック・セルヴァル氏(Patrik Cerwall)が国際ビデオ会議でレポートのポイントを解説した。世界の携帯電話の加入総数は、2013年第1四半期で約64億件。これが2018年には約90億件に達する。内訳を見ると、2013年にはGSMが最多の加入者を得ているが、2013年末から2014年初頭にGSMの加入数が減少に転じると予測。2018年には3G(W-CDMA/HSPA)が最多になるとともに、LTEが全世界で20億加入にまで伸びると見ている。

モバイルのデータトラフィックは、実績値で2012年第1四半期から2013年第1四半期の1年間に、2倍に達した。その前の1年に引き続き再度2倍の伸びを見せたことになるという。さらに2018年には、2012年の12倍のデータトラフィックが発生すると見ている。スマートフォンの増加も継続的に進み、2018年には2012年よりも30億件以上増加した45億件に上ると予測する。1台あたりの月平均データ使用量も2012年の450MB/月から、2018年には2GB/月に伸びる。

セルヴァル氏は、グローバルのレポートでは触れていなかった日本国内のマーケット予測のデータも明らかにした。LTEは2012年の1000万件から2018年には1億2000万件に増加。一方で3Gは減少に転じ、W-CDMAは9000万件から3000万~3500万件に減少、CDMAは3500万件から1000万件に減少すると予測する。携帯電話やWiMAXなどを合わせた国内の総契約数は、2012年の1億4200万件から、2018年には1億7500万件に増加する見通しという。2018年の日本のLTE普及率は約70%に達し、北米(米国・カナダ)と並びLTEが最も浸透した地域となると見込んでいる。

【参考資料】
Ericsson Mobility Report: LTE and smartphone uptake drives video traffic growth

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。