LTE-Advancedなどのシステム評価に使う「時間・空間電波伝搬推定法」、ソフトバンクが開発した手法が国際標準に
2014.01.28
Updated by Naohisa Iwamoto on January 28, 2014, 20:39 pm JST
2014.01.28
Updated by Naohisa Iwamoto on January 28, 2014, 20:39 pm JST
ソフトバンクモバイルとソフトバンクテレコムは2014年1月28日、両社が開発した高速・広帯域移動通信システム対応の「時間・空間電波伝搬推定法」に関する国際標準勧告が承認されたと発表した。国際電気通信連合 無線通信部門(ITU-R)の標準化で、両社の提案が単独ですべて標準化されたのは初めてのことだという。
「時間・空間電波伝搬推定法」は、高速・広帯域移動通信システムの開発に不可欠な技術で、電波の伝搬遅延時間特性と到来角度特性を同時に推定する電波伝搬推定法。LTEやLTE-Advancedの屋外マクロセルのシステム評価などで利用できる。「時間・空間電波伝搬推定法」は、基地局受信(上り回線)、移動局受信(下り回線)の推定法があるほか、さらに基地局と移動局が「見通し外」「見通し内」のそれぞれで構成されている。2007年から一部の標準化が勧告されてきたが、今回は屋外マクロセル対応の標準化をすべて完了し、ITU-R P.1816-2として勧告された。
標準化された推定法を使うことで、無線伝送技術の設計やセル設計のシステムにおいて通信事業者は、より効率的に移動通信ネットワークシステムを構築できるようになる。
この成果の一部は、総務省から委託された「電波資源拡大のための研究開発」「電波資源拡大のための研究開発」によるもの。また、ITU-Rにおける標準化活動は、総務省情報通信審議会ITU-R部会電波伝搬委員会のもとで行った。
【報道発表資料】
・高速・広帯域移動通信システム対応の「時間・空間電波伝搬推定法」の国際標準化を達成
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