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感染注意エリアに入りました

2014.01.10

Updated by Kenji Nobukuni on January 10, 2014, 17:00 pm JST

Sickweather
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ツイッターやフェイスブックでの人々の発言の中から病人の多いエリアを割り出して、そのエリアに入ると警告を発して知らせてくれるアプリがある。メリーランド州ボルチモアのSickweather社の同名のiOSアプリ(無料)は、風邪などで体調を崩している人が多い場所を特定し、利用者がそこに近づくとアラートを発する。

アメリカでは保健福祉省がMappyHealthというツールを医療関係の公務員向けに開発しているが、こちらはツイッターのツイートから病気の拡がりを察知するというもの。個人で使うというより公衆衛生当局が伝染病の拡大などに即応できるようにすることが目的だ。

Sickweatherは個人向けアプリだが、小さな子供を連れている場合など、病気の人が多いエリアは避けて移動したい人には役立つだろう。Sickweatherは「unwell」「sick」などのキーワードを拾い上げるが、「Bieber fever」など病気とは無関係な言葉は選り分けるそうだ(ちなみに「ビーバー熱」とはカナダのポップスター、ジャスティン・ビーバーに熱を上げることで、ファンクラブの名称にもなっている)。

スキャン対象言語は英語のみ。つまり、日本でも英語でツイッターやフェイスブックに書き込む人が多ければ精度が上がる。近い将来、スペイン語とフランス語が追加され、Android版も開発が進んでいるようだ。月間に60万件の書き込みを処理して地図上にプロットしている。対象の症状や病気は23通り。呼吸器系、胃腸、環境、小児の4カテゴリーにグルーピングされて表示される。

iPhoneがなくてもフェイスブックのSickweatherアプリや、Sickweather.comのサイトで「病気マップ」などを見ることができる。

【参照情報】
Sickweather.comのウェブサイト
iTunesの紹介ページ
ツイッターで病気の拡がりを察知するアプリ

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信國 謙司(のぶくに・けんじ)

NTT、東京めたりっく通信、チャットボイス、NECビッグローブなどでインターネット関連の事業開発に当たり、現在はモバイルヘルスケア関連サービスの事業化を準備中。 訳書:「Asterisk:テレフォニーの未来