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シスコ、2013年~2018年にモバイルトラフィックが11倍増と予測

2014.02.14

Updated by Naohisa Iwamoto on February 14, 2014, 20:29 pm JST

シスコシステムズは2014年2月14日、モバイルデータトラフィックについて調査した「Cisco Visual Networking Index Global Mobile Data Traffic Forecast for 2013 to 2018」の結果を発表し、2013年から2018年の5年間でモバイルトラフィックは11倍に増加すると予測した。

調査結果では、今後4年間に世界のモバイルデータトラフィックが11倍近く増加し、2018年までには年間190エクサバイトに達するとしている。190エクサバイトはシスコシステムズによれば、2000年に生成されたすべてのIPトラフィック(固定とモバイルの合計)の190倍で、モバイルトラフィックの急増の具合がよく分かる。さらにシスコシステムズでは、2013年から2018年の世界のモバイルトラフィックの増加量は、固定トラフィックの増加量の3倍に達すると予測する。

モバイルトラフィックの大幅な増加について、シスコシステムズでは次のようなトレンドをピックアップしている。1つは、モバイルユーザーの増加で、2013年から2018年の間に41億人から49億人に増加するとしている。2つ目はモバイル接続の増加で、モバイル対応デバイスとM2M接続の総数が同期間に70億から100億に増加すると見ている。3つ目はモバイル通信の高速化で、世界のモバイルネットワークの速度が同期間に1.4Mbpsから2.5Mbpsへと高速化すると予測する。4つ目としてはモバイル ビデオの増加を挙げており、世界のモバイルデータトラフィックに占めるモバイルビデオの割合が、同期間に53%から69%へと増加すると見ている。

さらに、世界のモバイル接続に占める「スマート」接続の割合が同期間に21%から54%に増加すること、2018年までに世界のモバイルメディアトラフィックの約94パーセントをスマートフォン/ノートPC/タブレットが占めると予測されることなどから、モバイルトラフィックは引き続き急速に増加すると予測する。

M2M接続については、2013年には利用されているモバイル接続デバイス全体の約5%で、モバイルデータトラフィックの1%だった。しかし2018年までにモバイル接続デバイス全体の約20%、トラフィックの6%を占めると予測する。ウエアラブルデバイスについても、2013年の2170万台から、2018年には1億7690万台へと大幅に増加すると見ている。

モバイル接続に占める4G接続の割合は、2013年から2018年の間に2.9%から15%に増加。4Gのトラフィックは、2013年から2018年の間に18倍増加するとしている。

【報道発表資料】
「Cisco Visual Networking Index Forecast」、2013年から2018年の5年間に世界のモバイル データ トラフィックが約11倍増と予測

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岩元 直久(いわもと・なおひさ)

日経BP社でネットワーク、モバイル、デジタル関連の各種メディアの記者・編集者を経て独立。WirelessWire News編集委員を務めるとともに、フリーランスライターとして雑誌や書籍、Webサイトに幅広く執筆している。